【感想】映画「西の魔女が死んだ」エスケープしたい全ての人に贈る、人生を整える名作

「西の魔女が死んだ」は1994年創刊の梨木 香歩氏による児童文学で、実写映画は2008年に公開されました。タイトルで少しびっくりしてしまうかもしれませんが、泣けるストーリーが根強い人気です。

中学生のまいが祖母の家で暮らしながら心を回復していくストーリーなのですが、心の繊細な動きに丁寧に寄り添い言葉をかける描写にとても癒されます。

単行本で丁寧に交わされた会話や描写は実写映画でも同じように丁寧に描かれています。中でも映画のいいところは寄り添ってくれる様子が視覚的にも伝わるところ。

まさに「目の前のことからエスケープしたい」人が癒される時間となること間違いありません!

この作品には名言や癒しのフレーズがたくさん出てきますが、私が特に好きでおすすめしたいエピソードをいくつか紹介したいと思います。

注意
これより先は、「西の魔女が死んだ」のネタバレの内容になります!

ネタバレせずに映画を楽しみたい方はご注意ください!


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あらすじ

『魔女が倒れた。もうダメみたい。』

雨の中、おばあちゃんの家に向かう車の中で、ママが涙を流してそうつぶやくところから物語は始まります。

まいは中学生のころ、学校に通えなくなってイギリス人のおばあちゃんの家で暮らした時期がありました。魔女とはそのおばあちゃんのことです。まいはおばあちゃんと暮らした一ヶ月のことを思い出します。

・・・

まいは中学校に上がってすぐに『学校は苦痛を与える場所でしかない』と登校拒否をします。ママからの提案で、おばあちゃんの家での自然豊かな生活が始まるのでした。

まいとの共同生活の中で、おばあちゃんはまいに「魔女」について話をします。イギリスにはかねてより魔女がおり、おばあちゃんの家系にはその血が流れていたのです。

まいは、魔女の力を身につける方法をおばあちゃんに尋ねますが、返ってきた回答はまいが期待したものではありませんでした。

『スポーツをするのに体力を鍛えるように、奇跡や魔法を使うには精神力を鍛える基礎トレーニングをしなければいけません。それは早寝早起き、食事をきちんととってよく運動し、意志の力を鍛えること。』

なんだか普通、と感じたまいでしたが『そういった単純なことがが一番難しいのですよ』とおばあちゃんに諭されて、魔女修行を始めることにしたのです。

ある日、おばあちゃんの育てる鶏が野犬かイタチに襲われて死んでしまう事件がおきました。まいは「死」について考え、おばあちゃんに尋ねます。

おばあちゃんは、『死ぬということは、魂が体から離れて自由になること』だと伝えます。
半信半疑のまいのために、おばあちゃんはある約束をするのでした。

人生の教訓がたくさん!見どころと感想まとめ

物語は広大な自然の中で自給自足に近い生活をしながら進んでいきます。

ストーリー展開だけ見ると、心を痛めた子供が自然の中の暮らしによって力を取り戻していく、というありきたりな物語のように見えるのですが、「西の魔女が死んだ」は少し違います

魔女という非日常的なキーワードが軸となり、ごくごく当たり前の日常にいつの間にか向き合えるようになっていくのです。

「自然の力」という強制力を感じません。あくまで「まいの力」でまいの人生を選び取れるよう、おばあちゃんと自然が後押ししてくれます。

おばあちゃんと「アイノウ」

とにかく私がお伝えしたいのは、まいと自分を重ね合わせて見て欲しい!ということです。というのも、まいの言葉や行動は、人がついしてしまう一種の悪癖とも言える部分を嫌な感じなく表現してくれるので、とにかく共感しやすいのです。

おばあちゃんは欲しいと思う言葉をかけてくれる天才です。

まいが母に言われた『昔から扱いにくい子だった』という言葉は、まいが今抱える目の前の問題のほかに、過去にした失敗や迷惑を思い出して苦しめてしまう危険性のある言葉でした。

しかしおばあちゃんは、そんな言葉をかけられたとも知らないのに、『私はまいのような子が生まれてきてくれて本当に感謝しています』とまいに聞こえるように言うのです。

生まれてきてからの過去の自分を苦しめる言葉に対し、存在しているだけで嬉しいと言わんばかりの言葉。まいの心はこの一言で救われ始めていると感じられます。

学校に行かなくなった理由も話していなかったまいですが、野いちご畑で『エスケープだ!』と伸び伸びしたりと、この一言から気持ちを口に出すというシーンが増えます。

まいが「死」について悩み涙した時も、おばあちゃんは人が共通して幸せと感じそうな事柄を一つ一つ思い出させる声がけをするのです。『あぁ、確かに幸せだな』と思わせ、優しい気持ちになっていきます。

そして、まいが『おばあちゃん大好き』というと必ず返してくれる『アイノウ』という言葉。

『おばあちゃん大好き』という気持ちを『私もですよ』と返すのではなく、『知っていますよ』と返すのです。

私も好きという言葉に対して、私の方が好きと押し問答を繰り返すカップルはよくいますが、『私も好き』というのはあまり好きの大きさや価値が伝わらないのですよね。

『知っていますよ』という言葉から、全てを受け入れる心を感じることができます。

『あなたの想いはきちんと伝わっていますよ』という意思表示がまいにとっていちばん安心できることなのだと、おばあちゃんはわかっているのです。

この掛け合いが最後まで感動を呼び寄せるので、意味をわかって見るとさらに泣けますよ・・・!

「魔女修行」とゲンジさん

作中でまいが激しい嫌悪感を見せる「ゲンジ」という男がいます。初対面で『お前どこのもんじゃ』などと言われれば警戒するのも無理はありません。

ゲンジさんとのやり取りの中で、まいは何度も怒りや苛立ちを見せますが、おばあちゃんが亡くなって久しぶりにゲンジさんと顔を合わせた時には嫌悪感は全く見せません。

これはまいが継続して魔女修行をした成果といえます。魔女修行を通して、まいは自分で決めたことをやり通す力を身につけているのです。

作中でまいが成長した姿を感じるシーンはいくつかありますが、最後にゲンジさんを目の前にした時には空白の2年間の努力を感じることができ、特に感動します。

さらに、ラストのシーンではおばあちゃんが生前に言った『魔女は直感を大切にしなくてはいけませんが、直感に取り憑かれてはいけません』という言葉が活きてきます。

ゲンジさんは、最初から最後まで悪い人ではありません。悪い人っぽく見えるのは、風貌とまいの先入観のフィルターのせいです。

おばあちゃんの代わりに力仕事をしてくれただけなのに、なんとなく悪者に見えていただけ。実際、おばあちゃんとおじいちゃんのことを慕っていたこともわかります。

映画を見ているとまいに感情移入しがちなので、ゲンジさんに対する嫌悪感は思わず一緒に抱いてしまうのですが、ラストのシーンでそれもスッキリさせてくれます。

私たちも直感に取り憑かれていたのだと、ハッとさせられます!

映画オリジナルキャラクターから考える、おばあちゃんとまいの関係性

映画版の「西の魔女が死んだ」には、原作には登場しない「郵便配達員のおじさん」が登場します。

この配達員はとても賑やかな人柄で、配達員という仕事柄人と接する機会が多く、配達員という仕事は天職のようです。そして、息子が将来自分と同じ郵便配達員になりたいと考えていることに喜びを感じています。

おばあちゃんは山奥で自給自足に近い生活をしているため、その暮らしを引き立てるような俗世感があります。

また、まいと同じくらいの年齢の息子が将来の夢をもっている事実が、中学校に通えなくなってしまったまいとの対比となります。

ここでは「配達員とおばあちゃん、その息子とまい」という対比の伏線を作っているのですね。

また、自然の中に暮らし始めたまいにとって、年の近い人間の存在は無意識的に「本来の日常」を感じさせ、結びつけるものになっていると思います。まいは最終的に父母の元に戻ることを選択するのですが、その流れを不自然にさせない存在です。

そして、物語が進んだのちに登場する配達員は、『息子が郵便配達員じゃなく、サッカー選手になりたいっていうんだ。俺の意志はかたい、なんていって。』と別の夢をもった息子をばかにします。

これに対し、おばあちゃんはまいの「意志の力」を信じているため、まいが決めたことについて諭すことはあっても、否定は絶対にしません。

初めは「俗世とは違うおばあちゃんとまいの関係性」を描くような対比として描かれた郵便配達員ですが、最後にはおばあちゃんとまいの信頼性を強く描くためのいい伏線になっているのです。

小説という詳細を書き込める媒体と違って、映画には時間の制限があるため、原作との違いとしてこういったキャラクターを登場させることでストーリー展開を自然にしているのだと思います。

小説を読んでいなくても、見る人を置いてけぼりにしない良さがあります。細部までこだわった設定に何度も見返してしまいます!


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シロクマやサボテンになる勇気も必要

この作品で一番好きな言葉があります。

『自分が楽に生きられる場所を求めたからといって後ろめたく思うことはありませんよ。
サボテンは水の中に生える必要はないですし、シロクマがハワイより北極で生きる方を選んだからといって、誰がシロクマを責めますか。』

今後の中学生活に悩むまいに対しておばあちゃんがいった言葉です。

「自分で決める力」を鍛えるための指南の言葉で、『あなたが決めていいのよ』というメッセージです。

おばあちゃんの本心は『ここでの生活も楽で楽しいでしょう、ここにいる選択をしても誰も責めないわよ』という気持ちがあったため、まいが親元で暮らす選択をする時には少し動揺した描写があります。

この言葉、人生の座右の銘にしてもいいくらい、素敵な言葉だと思いませんか?

辛いことがあった時、無理してその場にいなくたっていいのです。自分が息ができると感じる方へ進んだって、誰も責めません。

責めてくる人がいたとしても、そういう人は時間と共に責めていたことを忘れます。そんなずるい人のためにあなたの意志を曲げなくていいのです。

自由に好きな場所で生きていいというのは、同時に責任は自分にあるということだとも感じます。他の誰のせいにもできません。

そういった不安や疑惑を感じる時に、おばあちゃんの魔女修行が活きてきます。

意志の力を強く持っていれば、打ち勝つことができます。自分で決めたことをやり遂げる力です。

そう、この作品は生きる上での重要なマインドを教え、まいという成功例を見せてくれるのです。

だから、やり方も結果もわかった上で『あなたも自分で決めていいのよ』と後押ししてくれるような安心感があります。

苦しいことがあったなら、魔女修行をしてみて

私はとてもひねくれているので、おばあちゃんが示した「魔女修行」というのは名目で「一般的に言われる規則正しい生活」をさせようとしているんだと思いました。

『騙されたと思ってやってご覧なさい。』というおばあちゃんの言葉を信じて実践したことがあります。

しかし、ここで肝心なのは「規則正しい生活をすること」なのではなく、「自分で決めたことをやり通す、意志の力を鍛えること」です。

規則正しい生活をすることが課題になったのは、まいにとってそれがいちばん難しいことだとおばあちゃんが見抜いたからです。

私にとっていちばん難しいことってなんだろう、と考えることが一つのリハビリになっているように感じました。

一つ一つ、自分が決めたことをやり遂げたり継続できたりすると、そのことが大きな自信になっていく感じがします。自己肯定感と経験を同時に手に入れることが出来るんです。

そして、単に「決めたことをやる」と考えるよりも、「今自分は魔女修行をしているんだ」と考えた方が圧倒的に楽しかったです。私もすっかりおばあちゃんの策略にハマっています。

作中のまいは「聞きたいものを聞く力」も強くなり、まいの心に呼応して森の天候が悪化したり(これは聞きたくないものまで聞こえてしまった事例ですが)、おばあちゃんの声を聞いたりしますが、流石にそういった超能力は身につきません。

しかし、自分の人生を切り開くための基礎力を身につけることは実際に可能だと感じました。

物語の中だけの設定ではなく、実生活においても本当に効果のある「魔女修行」。生きにくいと感じている全ての人にぜひ実践して欲しいなと思います!

単行本紹介

本作品の原作は小説で、非常に薄い単行本で読むことができます。小学生の読書感想文の課題図書に選定されるくらい、読みやすい作品です。

そんなページ数にこれまで紹介したエピソードの他に、まいのその後のエピソードも描かれていて、魔女としての能力がさらに強まったまいを知ることができます。

人生の指南書としていつでも手元に置いておくことをお勧めします!

本を読むのが苦手という方はやはり映画で見るのがお勧めです。視覚的にも自然がいっぱいで癒されますし、おばあちゃんの声で名言を聞くとより心に刺さりますよ。

まとめ

今回は映画「西の魔女が死んだ」の映画ならではの見どころと、おばあちゃんの名言をまとめました!ぜひ、まいを自分だと思って、おばあちゃんと暮らしているつもりで映画を見てください!

おばあちゃんの言葉は「中学生のまい」だけのものではなく、エスケープしたい全ての人を励ます名言だと感じます。

生活が乱れてきた時や、泣きそうな時、むしろ泣きたい時に見ると、心の洗濯になります。本当に人生を整えてくれるような素晴らしい映画ですよ!

この映画は以下のような人におすすめです!

  • 癒し系映画、暮らし系映画を求めている人・好きな人
  • 今まさに辛いことに直面している人
  • 原作である単行本は既に読んでいるけど映画はまだ見たことがないという人

辛いことがあった時や癒されたい時は、おばあちゃんの言葉に思いっきり泣きましょう!


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