『水神の生贄』をネタバレありで紹介。少女と人の心を知らない水神の、異世界トリップファンタジー!

「私の声はまるで出なかったけれど、
出ていたらきっとすごい喚き声だったはずだ。
あなたなんか、神様じゃない」

 

今回紹介するマンガは、『水神の生贄(はなよめ)』です。

引用元:まんが王国

異世界トリップもので、舞台は古代日本っぽい世界。
展開は、主人公無双とはほど遠いもの。
小さな少女が、過酷な境遇に翻弄されます。

つながりを持たされた水神は、果たして慈悲深い神なのか。
それとも恐ろしい存在なのか…。

藤間 麗(とうま・れい)先生の作品が気になって手に取ったところ、ていねいな展開の積み重ねが光る良作でした!
美しい人外の神×少女の組み合わせに惹かれる人、必見です!

マンガを読み続けて30年。
自分でもマンガを200ページ以上描いてしまうくらい、マンガオタクの私が紹介します!

「まんが王国」なら「水神の生贄」が無料で読める!

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あらすじ

引用元:まんが王国

有紗陽(あさひ)は現代日本に暮らす、幼い女の子。
しかしある日、自宅の庭の池に取り込まれて、見たこともない世界に迷い込んでしまう。

そこは古代の日本に似た世界。
心細くさまよっているところを、自分と年の近い翠葉流(すばる)という少年に助けられる。
一安心する有紗陽。

しかし、案内された彼のムラで、「水神の生贄(はなよめ)」として湖に沈められてしまう。

沈められた有紗陽が見たのは、何もない空間に一人いる、若い男性。
浮世離れした雰囲気の彼は「水神(すいじん)」と名乗った。

「いいだろう。妻にしてやる」

最初はとぼけたやりとりをしていたものの、人間とはかけ離れた思考の水神に、怯え始める有紗陽。
有紗陽を守るために奔走する翠葉流。
有紗陽を疎ましく思い、息の根を止めようとする翠葉流の母。

果たして有紗陽は、元の世界に帰れるのか?!

『水神の生贄』ネタバレあり感想と見どころ

注意
※以降、3巻までのネタバレがあります!

幼い少女にふりかかる、シビアなストーリーにハラハラ!

引用元:まんが王国

『水神の生贄』で印象的なのは、幼い有紗陽に容赦のない展開。

何も知らない小さな子どもに、向けられる疑いの視線、厳しい仕打ち…。
最初は天真爛漫だった有紗陽も、だんだんと怯える表情が多くなり、「もう止めてあげてー!!」と、苦しくなります。

なにしろ、冒頭で湖に沈められてしまう。
その先で会った水神が優しかったらよかったんですが、彼にはそんな情はない様子。
「食事をする」という概念が水神にないばかりに、飢えに苦しみます。
あげくに「そなたは少し、五月蠅(うるさ)いな」と声を奪われてしまいます

両親に愛されて普通の生活を送っていたのに、いきなりわけもわからないことになって、本当に見ていてつらい…!!

けれど一番つらかったのは、同じように迷い込んだ現代の人の存在を知った場面ですね。

付き人となった月彦から、「とあるムラに、あなたと同じように突然現れた奇妙な服の女性がいる」と聞いた有紗陽。
直感的に自分と同じ状況の人だ! と感じた彼女は、そのムラに急ぎます。
もしかしたら、元の世界に帰る方法がわかるかもしれない。

期待に胸が躍りますが、着いた彼女を迎えたのは、大きな墓。
女性はすでに亡くなっていたのでした。
遺品は、割れたスマートフォンと、社員証。

有紗陽は悟ります。

「私は、帰れない。大人だ。医師だったのだ。そんな人が帰れなかったんだ」

引用元:まんが王国

心のどこかで、「いつかは帰れる」と楽観的に考えていた。
けれど、その期待は粉々に砕け散ってしまいました。

以降、有紗陽は覚悟を決め、生きるために「水神の巫女」を必死につとめるようになります。

ここで時間が進み、有紗陽がきれいな少女に成長していてびっくりしました!!

引用元:まんが王国

あれからずっと頑張って過ごしていたなんて…。
有紗陽が無事でいたことにほっとしつつも、幼女に容赦ないシビアな展開に切なくなります。

水神と翠葉流。それぞれの有紗陽との関わりから目が離せないっ…

引用元:まんが王国

右も左もわからない状況で、大きく関わることになる水神と翠葉流。
この二人がそれぞれどんな風に動いていくのか、ドキドキします!

見ている側として、出てきて安心するのは翠葉流のほう。
彼は出会ってからずっと、有紗陽の味方でいてくれます。

その気持ちはすごく強いです。
有紗陽が沈められた湖に探しに行く。
たどりついた水神の世界から、有紗陽を連れ帰ろうとする。
そのさなか、水神の出来心で二人は「お互いが化け物の姿に見える」術をかけられますが、翠葉流が有紗陽の手を離すことはありませんでした。

「有紗陽があんな目にあったのは自分のせいだ。だから、有紗陽がどんな姿になってしまっていても、目を逸らしちゃいけないから」

四面楚歌の有紗陽を見ている読み手としては、翠葉流のこの言葉がどれだけ救いか…!!

 

一方の水神といえば、何を考えてるのかよくわからない。

声を奪ったり、人間の愚かさをあざけり、洪水を起こしたり。
力はあるのに、見ているだけで何もしてくれなかったり。

最初のうちは、現れても有紗陽の心がザワザワ…とする場合が多いです。
翠葉流とはえらい違い。
私も読みながら、いくら容姿がステキでも心が落ち着きませんでした。

しかし、すこーしずつ有紗陽に興味を持つ様子が描かれます。

2巻でのこと。
水神の起こした洪水にムラは襲われ、有紗陽と翠葉流は濁流に巻き込まれます。
気づいた水神は二人を助け出し、なぜだか気が向いて、有紗陽に加護を与えます。
これによって、有紗陽はムラの巫女として崇められることになります。

ここの水神、ほのかにきゅんとしました。
助けた後、洞くつに二人が身を潜めていることを知りながら、思わず隠れちゃうんですよね。
自分でもわけがわからず、自問自答する水神。
そして、有紗陽が自分に怯えて泣くからだ、と思い当たるんですよね。

引用元:まんが王国

別に人間なんてどうでもいい。
有紗陽も、人間たちが勝手に差し出したから「自分のもの」であるだけ。

そう思っていたのに、有紗陽の気持ちが気にかかってるんじゃん…とニヤついちゃいました。

軽くて、自分の手が当たっただけでよろけてしまう人間の身体。
わけのわからない、人間の情。
淡々とした水神ですが、有紗陽の様子をだんだん気にかけていくのが伝わります。

どう考えても有紗陽は翠葉流と想い合うんじゃ…?! な展開。

この淡々鉄面皮の水神が、果たして変わっていくのか??
変わっていったら、物語として超面白いな…!! と先がめっちゃ気になります!

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登場人物

有紗陽(あさひ)

引用元:まんが王国

現代の日本から、突然異世界に迷い込んでしまった幼い少女。
祖母ゆずりのくるくるの赤毛と、グレーの瞳をしている。
翠葉流の母親によって湖に沈められ、「水神の生贄(はなよめ)」にさせられてしまう。

平和な日常から一転、過酷な世界に巻き込まれていく有紗陽。
物語冒頭で水神に声を奪われてしまったため、逆に表情のひとつひとつが真に迫ります。

『水神の生贄』は、一見すると絵が洗練しきれていなく、「なんかコマが白いかも…」と思うところもあります。
でも、読み進めていくうち、有紗陽の明るい笑顔と、怯えや絶望の表情の落差がすごくて、どんどん見入ってしまいました。

根は明るい性格ですが、現実を知るたびにどんどん暗い感情も覚えていく…。
その過程が切なく、見ていて苦しくなりました…!

水神に奪われた声は、3巻で元に戻ります。
ここはコミカルな展開と、有紗陽を助けに水神が現れたところで、ちょっとほっこりしましたね!
成長した姿と合わせて、ちゃんと声で意思表示できるようになった有紗陽が、どんな物語を見せていくのか?
ワクワクしました!

水神(すいじん)

引用元:まんが王国

水の神様。
長い髪とツノを持った、若い男性の姿をしている。
水を操り、天候も変える強い力を持つ。
神ゆえに人のような情や愛は持たず、「妻」とした有紗陽も観察するような目で見る。
人間を「愚か」として見下げている。

見た目だけなら、めちゃめちゃ好みな水神様。
長髪で片目が隠れていて、蛇のような縦に長い瞳孔…。
いいですね…。

けれどその内面は「神様」。
普通の人間の感情や考え方とは、かけ離れています。
人間を「無様で愚か」とし、有紗陽を守ろうとする翠葉流をあざけります。

そんな彼がたまに見せる可愛い面。
実は、この世界には「水」の他にも神様がいます。
その神様たちとのやりとりが面白いんですよね!

オールバックで男らしい見た目の火の神様。
優しそうな笑みを浮かべる男性の土の神様。
たおやかな女性の姿をした木の神様。
おとなしい少年みたいな見た目の金の神様。

この仲間うちでは、水神は「嫌われ者」扱いされています。
コミュ障なところをいじられている場面に、ちょっと可愛いなって思っちゃいました。
他の神様たちが有紗陽に優しいので、水神の行動もちょっとツンデレに見えなくもない。

けれど、人間に対する容赦のない仕打ちはまさに「神様」。
有紗陽を亡き者にしようと動くムラの人間に呆れ、洪水を起こします。

有紗陽と関わることで、これから彼がどう変化していくのか?
いや本当に変わるのか?!
楽しみです!

翠葉流(すばる)

引用元:まんが王国

迷い込んだ異世界で、有紗陽が初めて出会った人間。
ムラの豪族の息子で、有紗陽と同年代。
迷い子の有紗陽の味方となり、常に有紗陽を助ける。
ムラのために有紗陽を犠牲にしようとした母を、憎むようになる。

子どもながら、有紗陽を守ろうとする姿にきゅんとさせられる翠葉流。

ムラの繁栄のために犠牲をいとわない母。
それに対して、これまで生贄として沈められた人たちに心の底から懺悔する彼。
その姿に、なんていい子なんだ…とじんわりします。
豪族として大切なのは、こういうことなのでは? と考えさせられてしまいます。

有紗陽を第一に考え、「有紗陽は、母にも神にも渡さない」と強く決意。
成長後も変わらず、有紗陽を想い、強くなります。

私としては有紗陽と水神の行方が気になりますが、翠葉流の気持ちも報われてほしいな~…と願っちゃいます…!!

月彦(つきひこ)

引用元:まんが王国

有紗陽の付き人になる青年。
人の感情を敏感に感じ取ることができる。
水神の巫女としてのふるまいを、有紗陽に教える。

喋れない有紗陽の感情を、くみ取ることができる月彦。
有紗陽のコミュニケーションをサポートします。

お世話をしてくれるお兄ちゃん的なポジション。
成長した有紗陽に振り回されてる様子が可愛いです。

声が戻った有紗陽から、お礼を言われたときの表情が印象的でした!

翠葉流の母

引用元:まんが王国

厳しく、冷酷な性格。
ムラの繁栄のため、よそ者の有紗陽を「水神の生贄」として湖に沈める。

敵役。
小さな子どもの有紗陽をだまし、湖に沈めてしまう彼女。
有紗陽が生きていたと知ると、「お前が悪いものでないなら、手がただれることはない」と、有紗陽の手を煮えた湯の中に突っ込む。

魔女裁判じゃん。
まさに血も涙もない悪女です。

「すべてはムラのため」と言いながら、そこに罪悪感はなさそうな気配。
歪んだ笑みに、ぞわりとイヤな気持ちにさせられます。

今のところ有紗陽たちの一番の敵ですが、彼女の背景も語られたりするのか?
それとも制裁を受けるときが来るのか?
気になるところです!

『水神の生贄』ネタバレあり感想まとめ

引用元:まんが王国

『水神の生贄』は、神のものとなった少女が、過酷な異世界で生き抜いていくマンガです!

シビアな展開の中、有紗陽が強くなっていく姿がたまりません。
削ぎ落としたモノローグも、静けさと熱が共存しています。
情緒的で、先が気になる異世界ものを探している方に、ぜひ!

『水神の生贄』は、こんな人におすすめ!

  • 異世界トリップものが好き!
  • 人外×少女っていいよね!
  • 古代日本の雰囲気ってたまらない!

気になった人はぜひ、チェックしてみてください!

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