【ネタバレ】『幸色のワンルーム』漫画9巻までの感想!「幸せ』が詰まるワンルームの結末とは

今回は少女漫画も少年漫画も幅広く読む私が大好きな漫画をご紹介いたします!

『幸色のワンルーム』は、はくり先生によって2017年から無料マンガサイトpixivコミックにて連載中の漫画です。また、2018年には実写ドラマ化もされた本作。本記事ではそんな『幸色のワンルーム』の魅力をたっぷりお伝えいたします。

引用元:まんが王国

注意
以下は9巻までのネタバレ記事です。ネタバレが嫌な方は見ないで下さい。

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9巻までのあらすじとネタバレ

引用元:まんが王国

『幸色のワンルーム』は、ある日14歳の女子中学生「×××」さんが、誘拐される事件から始まります。
誘拐したのは、白髪の常にマスクで顔を覆った「お兄さん」。

しかし実のところ、「×××」は両親からひどい虐待を受けていました。メディアで報道される内容と違い、お兄さんによって、虐待を受ける環境から救い出された「×××」。

「×××」はお兄さんに『二人で警察と両親から逃げるゲーム』を提案します。
もし逃げ切れたら「結婚」、逃げ切れなかったら「一緒に死ぬ」ことを条件に。

警察に捕まればお互い不幸になる。
幸せを掴むために「×××」は本来の名前を捨て「幸(さち)」となり、二人の歪んだ逃避行が始まる、という物語です。

「幸(さち)」について

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本作の主人公の一人である幸は、一見普通の女子中学生です。ただ前述のとおり、両親から日常的に虐待を受けており、そのせいか、やや大人びたところがあります。また、誘拐犯であるお兄さんと一緒に逃げる提案をするくらいには、少し狂気性が見える一面があります。

ここでは、なぜ幸はそうなったのか。『幸色のワンルーム』を形づくり、軸となっている幸を深堀していきたいと思います。

「幸(さち)」の置かれていた環境

引用元:まんが王国

幸と幸の両親は、閑静な住宅街の一軒家に住み、はたから見れば一見仲の良さそうに見える3人家族でした。

ただ実態は、幸は毎日母親に虐待され、体中に痣を作っていました。家では手錠で監禁され、日々殴られ蹴られるという状態だった幸。食事もまともに取らせてもらえていませんでした。

未成年という立ち位置のため、幸は世間体の良い母親から離れることができず、逃げることを諦めていたのです。

また、中学校では毎日痣だらけで目立つという理由で同級生からイジメられていました。
力が付き、一番多感な時期である中学生だからこそ、罵倒されたり水をかけられたりと同級生からひどい扱いを受けていたようです。

家でも学校でも居場所がない幸。
自分の心を守るためか、全てを諦めていた幸は、自分を含むその場のすべてに無関心で生きていました。

そしてとうとう、生きることに苦しみたくないため、自殺をしようとしました。

ここでのちに誘拐犯になるお兄さんと出会います。

もし幸の年齢がもう少し上だったら、置かれていた状況は少し変わっていたかもしれません。けれど幸は、置かれた環境の中を忠実に生き、逃げるという思考に至れていませんでした。そして、未成年という立場だからこそ選択肢が少なく、周りを信頼することもできず、「どうせ言っても信じてもらえないんじゃないか」という思考になった気がします。

だから、逃げることができない環境の中でもお兄さんと出会えたことは、幸にとって本当に救いだったのではないでしょうか。

「幸(さち)」にとっての写真

引用元:まんが王国

お兄さんは幸を誘拐する前、幸を何枚も盗撮していました。だから、誘拐されたばかりに住んでいた二人の住むワンルームの壁は、幸の過去の姿を映した写真がたくさん貼られていました。

誘拐する前の大量の姿の写真のため、通常被害者にとっては恐怖の象徴でしかないはずの写真ですが、幸の内面の変化によって写真は少しずつ意味を変えているように思います。

① ストーカーによる過去の自分を写すもの
② 「甘い幸せ(偽り)」を切り取るための道具
③ お兄さんとのつながり(お守り)
④ 好きなもの綺麗なものの記録を残す道具
⑤ 未来のために幸せな思い出を残す道具
⑥ 夢

初め、誰へも興味が持てなかった幸ですが、お兄さんに興味をもったことをきっかけに、少しずつ周囲へ、そして未来へ目を向けるようになっているように感じます。だからこの作品にとって写真の存在は、幸とお兄さんの二人を繋げる道具として印象的に書かれていると感じています。

タイトルの『幸色のワンルーム』は、文字通り「幸せな空間」という意味と、「幸の写真で埋め尽くされた部屋」という意味もありそうです。

9巻で幸は「写真家になる」という将来の夢を語りました。今まで死にたいとしか思っていなかった幸が、自分の未来について語る感慨深いシーンでした。

精神的な成長と共に最終的にどうなっていくのか楽しみです。

 

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「お兄さん」について

引用元:まんが王国

続いて、本作のもう一人の主人公であるお兄さんの存在について触れていこうと思います。お兄さんは、誘拐犯という立場にありますが、幸を救った救世主でもあります。そんなお兄さんについて深堀します。

「お兄さん」が「幸」を誘拐した理由

引用元:まんが王国

お兄さんが幸を知ったきっかけは、街中でたまたま同級生からイジメられている幸の姿を見たからでした。親からの虐待と同級生からのイジメ。居場所がなく、抵抗もせずすべてに無関心な『幸の眼差し』を見て、行き詰っていた自分の人生と重なって見えたようです。

引用元:まんが王国

そしてお兄さんは、嫌いなものほど常に自分の目に入るようにすることで慣れさせたい、という考え方をしていました。だから、自分と重なって見え、嫌いな『幸の眼差し』を、「飽きるほど見て慣れさせたい」という考えのもと、幸を本格的に盗撮し始めます。

ただお兄さんは盗撮していく中で、人生に行き詰っていても『本当に死を選ぶことが出来ない自分』と『自殺を決断できる幸』の姿を比べ、自己嫌悪してしまいます。そして、自分と同じ死ねない立ち位置に幸を留めて置きたく、幸が自殺をしようとしているタイミングに居合わせ、幸の自殺を止めてしまいました。

だからお兄さんが幸を誘拐した理由は、「幸の自殺を止めたかったから」と本人は言っています。

ただ、誘拐した理由は間違っていないと私も思いますが、そのお兄さんが行動に移してしまった本人も知らない本当の気持ちは、少し違うのではないかと考えています。それは、お兄さんの過去に起因するので詳細は後述します。

「お兄さん」の過去

引用元:まんが王国

お兄さんは赤ちゃんの時に川端の橋のところに捨てられていました。
それをホームレスの太田(おおた)が拾い、育てました。名前は「ハル」。

当時、ホームレスとして育ったハルにとって、幸せの象徴は「家」の存在でした。

その中で、父親である太田と暮らすという夢を持って、立派になるように努めました。しかし、太田は「家」の存在が重く、ハルから離れていってしまいます。そしてある日、事故によって太田は死んでしまいました。

太田の死は、今まで太田のために頑張ってきたハルの生きる理由を奪いました。そのことがきっかけになり、他人に踏み込むことを止めてしまいます。

ただそのあと、もともと誘拐するつもりはなかったとは言え、幸を誘拐したことで、他人に大きく踏み込むことになりました。そしてそれがお兄さんを変えるきっかけになったように感じます。

お兄さんは、幸の自殺を死を選べない自分と同じにしたいから止めた、と言い訳っぽくいっていましたが、実際は違うと考えています。素直じゃなく、ややチグハグな行動をするため分かりにくいですが、太田のように目の前で人が死ぬのが嫌だったのだと思います。

人は誰かと関わらないと生きてはいけません。
結局、幸とお兄さんは根本の部分が似た者同士なのだと思います。だから孤独で根っこが優しいお兄さんは幸に興味を持ってしまい、孤独だった幸はお兄さんと暮らす中で少しずつ良い変化が起きていきました。

過去が重いからこそ幸とお兄さんの未来が明るいものであるといいなと思います。

「幸」と「お兄さん」にとっての幸せ

引用元:まんが王国

幸とお兄さんの関係性は世間一般的にみると犯罪者と被害者です。しかし実際は、別の側面をもっています。

彼らの逃避行は、日々警察に追われる生活。そして、途中から幸の母親が雇った松葉瀬探偵事務所の松葉瀬聖(まつばせ ひじり)と八代涼太郎(やしろ りょうたろう)が出てきます。警察より小回りと自由が利く探偵の介入は、二人を追い詰めました。

ただ一方で、松葉瀬だけは二人の本当の関係性に気が付きました。だから、物語の途中から松葉瀬と八代は幸とお兄さんの関係性に決着をつける手伝いをするために行動を共にするようになります。

彼らの現在の幸せは偽りのものです。だけど、二人にとってはお互いの夢を詰め合わせた空間でした。

幸にとっては、恐怖がなくなり自由が許されるようになった。
お兄さんにとっては、太田と暮らしたかった幸せをかなえる事ができた。

きっと二人の幸せの時間は限られているけれど、松葉瀬たちによって二人の最適な結果に行くことが出来そうなので、今後の展開に期待します。

主要登場人物

最後に物語を彩るキャラクターを紹介したいと思います。

幸(さち,ま××)

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本作の主人公の一人。誘拐された被害者。一見幸せそうに見える一般家庭に育つも、ヒステリックな母親と飲酒をすると暴れる父親のいる家庭で育っています。全身痣だらけのため、学校では目立つとイジメられており、自殺をしようとしたところお兄さんに止められ、誘拐されました。
殺すか殺さないかのような極端な選択肢しかもっていない狂気的な一面があります。

お兄さん(ハル)

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本作の主人公の一人。川端でホームレスの太田に育てられた青年。年齢と名前は不詳。顔も常に半分マスクで覆われており、作中だと大人になってからは素顔が一度も出ていません。性格は、根っこの部分は優しく、寂しがりの一面があると思います。

松葉瀬 聖(まつばせ ひじり)

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松葉瀬探偵事務所の探偵。『幸色のワンルーム』の外伝の主人公。過去に親から虐待を受け警察に助けられており、それがきっかけで一度警察官になるも現在は辞めています。右目は親に切り付けられたことがきっかけで失明。性格は、どこかおちゃらけて見えますが、正義感が強くカンが鋭いです。私が作中で一番好きなキャラクターです。

八代 涼太郎(やしろ りょうたろう)

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松葉瀬探偵事務所の助手。本作のまとも枠だが、松葉瀬によって振り回されている苦労人の一面もあります。料理が人並みに出来るようで、松葉瀬のお世話係のような存在になっています。

「幸色のワンルーム」9巻までの感想!まとめ

引用元:まんが王国

ここまで漫画『幸色のワンルーム』 の9巻までのネタバレをお伝えして参りました!

本作は誘拐というセンセーショナルなテーマを取り扱う作品で、人にとっての幸せとは?正義とは?と考えさせてくれる作品です。9巻でとうとう二人の逃避行に終止符が打たれました。ただ、まだまだ幸の置かれた環境が解決したわけではありません。だから、今後もより一層面白くなってくると思います!
ぜひこの期に本作を読んで二人の幸せな結末を追ってみてはいかがでしょうか。

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