昨年泣く泣く延期となった名探偵コナン「緋色の弾丸」が4月16日に公開になり、1年間我慢していた分もあり、興行収入100億も夢じゃないというくらい反響がありますね。
映画のCMで「悪い、待たせちまったな」というコナンに「悪くないよ!待ってたよ!」といつも声をかけています。
いろいろありましたが無事赤井ファミリーを堪能することができ、幸せの境地です!
そんな名探偵コナンですが、今回はコナンアニメ184話にて放映された「呪いの仮面は冷たく笑う」を紹介していきたいと思います。
こちらの回は原作では登場せず、アニメオリジナルのシナリオとなっています。
それも1時間スペシャル回で放映され、あまりの恐ろしさにトラウマ回と言われる中、作品の構成やトリックなどを高く評価する声もあります。
そんな様々な魅力に満ち溢れた「呪いの仮面は冷たく笑う」を紹介していきたいと思います。
また、この話を見たことのない方は、読みながらトリックや犯人を予想しながら見るのも面白いかもしれません。ぜひ試してみてください。
引用元:劇場版「名探偵コナン緋色の弾丸」公式サイト
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目次
感想
まずトラウマと言われる所以ですが、なんといっても「仮面」ですね。
仮面と聞いて明るいイメージを思い浮かべる方はまず少ないと思います。不気味であったり夜中見たら怖かったり、暗いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
私は祖父母宅に泊まるときの寝室の壁に仮面が飾られており、ずっと見られているような恐怖を感じ、いつも毛布にくるまって寝ていました。祖父母の家に泊まりに行くのが嫌だった時期もありました。
1枚だけでも不気味な仮面が作中になんと200枚以上も出てきます。
恐ろしさしかありません。その200枚の仮面が死体の上にばら撒かれているというシーンがあり、そのうちの数枚は口元に血痕がついていました。
子どもから見ればただただ恐怖でしかなく、2度と見たくない回でした。
ただ、今になってみてみると、その構成の素晴らしさや視聴者を置いていかないように心配りされたセリフ、なかなか考えつかないような奇抜なトリックなど、アニメオリジナル作品にしてはかなりクオリティの高い作品であることに気付きました。
そして一番の注目としては、違和感がない、無理やり感がないというところです。
原作と見紛う程の設定、クオリティ、セリフ、キャラクターの動かし方、無理のない、むしろ感動さえ覚えるトリックなど、この回は本当にすごいのです。かなり手が込んでいます。
そして劇伴も映画さながらの迫力です。一瞬映画かと思いました。またこのころの毛利小五郎は神谷明さんでなんだか懐かしい気持ちになりました。
是非とも皆さんにこの素晴らしさを知っていただきたいと思いますので、ぜひ読み終わった後は「呪いの仮面は冷たく笑う」を見てみてください。
あらすじ
不穏な空気が漂う穏やかな前半
毛利小五郎、蘭、コナンの3人は来週開かれる蘇芳紅子(63歳 CV:谷育子)主催の「交通事故遺児救済」チャリティーに参加する事になっていました。
その前に顔合わせという事で、そのチャリティーに参加するゲストとの顔合わせも兼ねて、蘇芳紅子の所有する別荘に車で向かっているシーンから今回の話は始まります。
その道中に倒木があり、小五郎が車を止め見てみると新聞の切り抜き文字で「すおうべにこのチャリティーに協力するな後悔するゾ 呪いの仮面の使者」と書かれた貼り紙が貼ってありました。
不審に思いながらも別荘に向かうと、写真家の片桐正紀(45歳 CV:野島昭生)、プロ野球選手の松平守(24歳 CV:石井康嗣)、タロット占い師の長良ハルカ(25歳 CV:浅川悠)と合流。
軽い自己紹介の後、屋敷に入ろうとする一行ですが屋敷の入り口が2つあり、どちらから入るのか迷っているとそれぞれのドアから見た目がそっくりなメイドが出てきます。
メイドによると屋敷内は東西に分断されていて、客室によって入る入り口が決まっているとのこと。
何でもこの屋敷には様々なしきたりがあり、それを守らないと災いが起こるらしいのです。
メイド曰く、この屋敷は呪いの仮面が住む屋敷なんだとか。因みにこのメイドは双子です。
小五郎、蘭、コナンは下笠穂奈美(21歳 CV:長沢美樹)が担当する東側から、他のゲストは下笠美奈穂(21歳 CV:飯島京子)が担当する西側のドアから入り客室に案内されます。
蘇芳紅子は仮面を集めるのが好きで、屋敷の中には世界中から集めてきた仮面の数々が額縁に飾られていました。
小五郎たちの部屋は3階ですが2階のある部屋の前で立ち止まり、メイドから荷物は運んでおくのでこの部屋に入るよう指示されます。
この部屋は館の中で唯一東西が繋がっている「仮面の間」でした。
言われるがまま仮面の間に入ると、丁度西側から入ってきたゲストが西側の仮面の間のドアから入ってくるところでした。そしてそれぞれが部屋に飾られた仮面を眺め始めます。
「仮面の間」というだけあり、能で使うお面やどこかの民族が祭りなどで使用するようなお面、さらに目元のみの仮面の下にナイフが置かれているものなど、この部屋には様々な仮面がありました。
その仮面の中には私がトラウマに思っている仮面とそっくりな仮面があり、嫌な記憶を思い出しました。
そんな中コナンはリモコンを見つけます。何の迷いもなくコナンが「開」のボタンを押すと、背後のカーテンが開き、中からは部屋の壁一面を取り囲むように飾られた、無数の仮面が出てきました。
あまりの異様な光景に驚愕を隠せない面々に、部屋に入ってきた蘇芳紅子が自分のコレクションの説明をします。
中でも自慢の仮面は壁一面に飾られた「ショブルーの仮面」で悲劇の彫刻家、ショブルー・ゴンザレスが死ぬ直前に製作した作品とのこと。
ショブルーは、ショブルーの有り余る才能を妬んだ兄弟子の罠にはまり、地位も名誉も財産も全て奪われ、酷い人間不信に陥ります。
そして何かに取り憑かれたように仮面を作成し、その仮面を200枚作り終えた直後にショブルーは自ら命を絶ちました。
ショブルーの遺体の周りにばら撒かれた200枚の仮面には、ショブルーの返り血がついていて、まるで仮面が生き血を啜ったかのように見えたそう。
その後ショブルーの名誉は回復され、仮面も様々な人の手に渡りましたが、その所有者の中には不幸な最期を遂げるものが多くいました。
例えばイギリスのある銀行の頭取は、仮面の一枚を手に入れた翌日、乗馬中に落馬し死亡、フランスの宝石商は強盗に襲われ命を落としました。
そしていつしかこの仮面は所有者の生き血を啜る呪いの仮面と恐れられるようになったのです。
そんな仮面を200枚すべて所有して大丈夫かという問いに、蘇芳紅子は偉い霊媒師の先生に封印してもらっているから心配ないとのこと。
ここで小五郎は、本当に怖いのは呪いではく現実の人間の悪意のほうかもしれないと、例の張り紙を蘇芳紅子に見せます。
するとほかのゲストの元にも同じものが送り付けられていたことが判明。
そしてふいにロックシンガーの藍川冬矢(26歳 CV:緑川光)が現れ、彼の事務所には妙な手紙が送られていたそうです。
手紙には「今宵呪いの仮面が生き血をすスる 呪いの仮面の使者」と書かれていました。
小五郎は、これはただ事ではないと警察に通報することを蘇芳紅子に勧めますが、蘇芳紅子はこういったことはよくあることだからと通報しませんでした。
その後東側1階にある食堂で晩餐の席となり、蘇芳紅子がチャリティーを始めたきっかけを話します。もちろんこの場にも仮面が置いてあります。
チャリティーを始めたのは15年前ですが、その5年前に蘇芳紅子の付き人の女性がひき逃げ事故を起こし、それから無関心でいられなくなったとのこと。
その後付き人は自殺し、その息子である藍川冬矢は父親を早くに亡くしており、親戚中をたらいまわしにされたそうです。
そんな中蘇芳紅子は藍川のことを支援し続け、藍川も今の自分があるのは蘇芳紅子のおかげだと語ります。藍川の母親は蘇芳紅子にとって大切な友人だったそうです。
蘇芳紅子が代表を務める紅(くれない)プロモーションには交通事故孤児が多数在籍しており、蘇芳紅子は交通事故遺児の自立に力を尽くしているとのこと。
因みに片桐正紀は20年前に妻を交通事故で亡くしていて、このチャリティーに参加することは天国の妻も喜んでいるだろうと、チャリティーに対する並々ならぬ思いを、みんなの前で語っていました。
食後小五郎は西側3階にある蘇芳のリビングに呼ばれ、蘇芳と何やら話し込んでいます。
そして蘇芳は、小五郎に20年前の片桐正紀の妻の交通事故ついて調べてほしいと依頼します。
小五郎は報酬が200万円と聞き快く承諾します。
その後ゲームや占い、談笑などをして各々過ごしていましたが、23時30分頃メイド2人によりお開きとなります。
深夜0時までに東西の仮面の間の鍵を閉めないとショブルーの仮面が勝手に遊び歩くそうで、以前にも不自然に仮面が傾いていたり、床に落ちていたことが何度もあったそうです。
そして23時59分、メイド2人が西側、東側それぞれの仮面の間の鍵を閉めます。屋敷内には0時を伝える鐘が鳴り響き、映像は不気味に月明りに照らされたショブルーの仮面を映しています。
最後は画面からはみ出んばかりのアップの仮面で扉が閉まります。
これにて前半終了です。後編へと続きます。
恐ろしさを掻き立てる演出。ここでCMに入るのです。いやーな感じですよね。絶対何か起こりますよね。
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事件発覚までの疾走感がまるで映画クラスな後半
CMが明けると映像はコナン一行の客室に飾られた仮面のアップから始まります。小五郎と蘭の2人は就寝していましたが、コナンは小五郎のいびきがうるさく眠れないでいました。
すると突然客室の内線が鳴り、驚いた一同は目を覚ましました。コナンが電話に出ると相手は「呪イノ仮面ノ使者」と名乗ります。
それを聞いた小五郎がコナンから電話を奪い取ると、「呪イノ仮面ハ血ニ飢エテイル 生贄ハダァ~レダ? 急ガナイト間ニ合ワナイヨ」と、呪いの仮面の使者は電話を切ってしまいました。
小五郎は呪いの仮面が飾られている仮面の間に向かいましたが鍵が閉まっています。
小五郎は蘭とコナンに、同じ棟で就寝している穂奈美を起こし、仮面の間のカギを持ってくるように言います。
コナンは東側の館の入り口の鍵が閉まっていることを確認し、その間に蘭は穂奈美を起こしに行きました。
そしてコナンは屋敷の入り口にカギがかかっていたことと、内線から電話をかけてきたことから犯人は屋敷内にいると判断します。
蘭とコナンと穂奈美は、仮面の間の東側入り口で待っていた小五郎と合流し仮面の間に入りますが、なんとショブルーの仮面200枚が全て、忽然と姿を消してしまっていたのです。
一同が驚いていると誰かのうめき声の後、少ししてガシャーンという音を聞きます。音のする方向は蘇芳紅子の寝室でしたが、蘇芳紅子の寝室へは西の階段からでないと入れないとのこと。
小五郎が仮面の間の西側の扉を開けようとしましたが、鍵がかかっていました。穂奈美が西側にいる美奈穂を仮面の間にある内線で起こしている間、「何の騒ぎだよ」(緑川さんいい声!)と騒ぎを聞きつけた藍川冬矢と仮面の間で合流します。
仮面の間の西側の扉が開くと、西側に泊まっていた片桐正紀、松平守、長良ハルカが客室から出てきて小五郎たちと合流。
そして蘇芳紅子の寝室前に到着しましたが、唯一出入りができるドアの鍵がかかっていて、中に入ることができませんでした。
そこで小五郎がドアの上にあった窓ガラスを割り中を見ると、ベッドの上で首元から血を流している蘇芳紅子を発見。
そして部屋中にあのショブルーの仮面がばら撒かれていたのです。
中の様子を確認するため、コナンの提案でドアの上の窓からコナンが中に入って、状況を確認することになりました。
中に入りドアを見てみると、鍵は2つありそのどちらも鍵がかかっていました。そして蘇芳の脈を確認したコナンは死亡していると伝えます。
その後枕元にあった鍵を取りドアの鍵を開け、小五郎が改めて中の状況を確認し、自殺の線は薄いと判断しました。
その時、コナンは部屋の中にあった手紙を読み上げます。
「我が呪い ここに成就せり 呪いの仮面の使者」
謎を解くヒント
事件後すぐに警察が到着し、現場検証などが行われました。その時の様子とともにこの事件を振り返っていきましょう。
→ショブルーの仮面
ショブルーの死後同様、蘇芳紅子の周りには仮面がばら撒かれていました。
鑑識のトメさん(CV:中嶋聡彦)の話によると、そのうち1枚には血痕がべっとりついており、そのほかにも口元にのみ血がついた仮面が数枚発見されています。
それらの仮面を見るとまるで生き血を啜ったかのように見えます。
また、うめき声の後にガシャーンという音がしたことから、ガシャーンという音はおそらく犯人が仮面をばらまいた音であろうと小五郎は推測しています。
そしてショブルーの仮面は1枚も欠けることなく仮面の間から持ち出されていました。
→凶器のナイフ
蘇芳紅子の喉元を刺した凶器は仮面の間に飾られていたナイフで、柄のお尻の部分に金属の輪っかがついていて、事件後、ベッドのヘッドボードに突き刺さっていました。
不思議なことにそのナイフの柄には血がべっとりついていました。犯人が握って刺したのならこんなところには血が付くはずがないのに何故なのでしょうか。
→犯行現場の様子
事件直後の蘇芳の体には布団がかけられていて、犯人と争った痕跡がありませんでした。
蘇芳は日ごろから睡眠薬を服用していて、服用後に蘇芳自らドアを開け誰かを招き入れるという可能性は低いと考えられます。
何らかの理由で服用前に犯人を寝室に招き入れ、睡眠薬入りの飲み物を飲ませ蘇芳を殺害するという案も出ましたが、南京錠を外からかけることは難しいため、この案も可能性は低いと判断されました。
また、この部屋の隣には同じような寝室がありますが、釘が打ちつけられていて何年も前から封鎖されているとのことで、最近開けられた形跡はないとのこと。
私の考察ですが、おそらくしきたりの一つに、東西の行き来は仮面の間のみに限るというのがあったのではないかと思います。
そのためほかに東西を行き来できる扉を封鎖したのではないかと考えます。
釘で打ち付けられたドアの上には欄間がありますが、取り外しは不可能で、欄間の隙間も縦に5~6㎝ほどで腕一本入れることも難しいです。
蘇芳の寝室にある2つの窓ははめ殺しで、何の問題もないとのこと。
唯一出入り可能なドアには鍵が内側から2つかけられており、事件後すぐに蘇芳の寝室に入ったコナンも、しっかりかかっていたことを確認しています。
2つ鍵を掛けていた理由として、ショブルーを封印する際のしきたりの一つだったようです。
一つ目の鍵はつまみをひねるタイプのため、紐か何かを使えば外から鍵をかけることが可能ですが、問題は2個めの南京錠の方です。
南京錠の鍵をかけるためにはまずドアを閉め、ドアと戸枠についている金具を合わせて、さらにそこに南京錠の心棒を2つの金具に差し込まなければなりません。
これだけの作業をドアの外からするのは不可能に近いです。
そしてわざわざ密室殺人にしたのにもかかわらず、自殺であるという偽装工作を全くしていない点も気になります。
犯人が密室殺人をする理由としては、主に自殺に見せかけるためというのが多いのですが、この犯人は何の工作もせずに現場を立ち去っています。
→犯人候補
屋敷の外は雪が降っていて、深夜0時以降雪は止んでいて、雪に犯人が逃げた痕跡はありませんでした。
そして屋敷の入り口にカギがかかっていたことと、内線から呪いの使者が電話をかけてきたことから、犯人は屋敷内にいると判断されました。
→それぞれの証言
・西側担当 穂奈美
蘭が部屋に呼びに来るまでぐっすり寝ており、その後蘭とともに仮面の間の鍵を取り2階の仮面の間に向かったそうです。
当時鍵が所定の場所にあったことは蘭も証言していて、鍵はいつも食堂の隣にある厨房の壁にかかっていて誰でも取ることができました。
仮面の間の鍵は古い鍵で、スペアキーを作ることはできないそうです。
・東側1階 藍川冬矢
1階の自室で寝ていて、あの子らが穂奈美を起こしに来たのは気づいていたようです。
最初は気にしていませんでしたが、騒がしくなってきたので様子を見に2階へ行き小五郎たちと合流しました。
・西側担当 美奈穂
穂奈美に電話で起こされて鍵をもって仮面の間に向かったそうです。
・西側 片桐正紀
部屋で寝ていましたが、外が騒がしくなって目が覚めたので外に出ると、丁度美奈穂が階段を上がってきたところだったそうです。
・西側 松平守
片桐に同じだそうです。
・西側 長良ハルカ
片桐や松平と同じだそうです。
・西側 蘇芳紅子の秘書 稲葉和代(40歳 CV:松岡洋子)
昨晩酒を飲みすぎていて騒ぎに気づかず部屋でぐっすり寝ていたそうです。
→部屋割り
部屋割りは以下の通りです。
東側 | 中央 | 西側 | |
3階 | 蘇芳のリビング 蘇芳の寝室の隣の部屋 | 蘇芳の寝室 | |
2階 | 小五郎・蘭・コナン | 仮面の間 | 片桐・松平・ハルカ |
1階 | 藍川・穂奈美・食堂・厨房 | 稲葉・美奈穂 |
なお屋敷の上下は階段のみで、東西の行き来は仮面の間以外はできませんでした。
→20年前の交通事故
蘇芳紅子の付き人が起こした交通事故が20年前、そして片桐正紀の妻がひき逃げされたのも20年間でした。
実は片桐正紀の妻のひき逃げ犯は蘇芳紅子の付き人、つまり藍川冬矢の母親だったのです。
蘇芳紅子はこれに気づき小五郎に依頼していたのです。当時6歳だった藍川はこのことを知なかったと言います。
→今回のネクストコナンズヒント
コナンのアニメでは、アニメのラストに次回の謎を解くヒントを出しています。今回は「ネックレス」でした。
今回のアニメの中でもネックレスは出てきていて、間接的に稲葉和代が犯人かもしれないと言った長良ハルカに稲葉が怒り、彼女につかみかかります。
その時ハルカがつけていた宝石のネックレスを稲葉が引っ張り、糸が切れて床にたくさんの宝石がばら撒かれました。
ネタバレ・トリック
引用元:YTV公式サイト
いつも通り言葉巧みに小五郎を蘇芳紅子の隣の寝室に呼び出したコナンは、小五郎を麻酔銃で眠らせ、部屋の中に蘇芳紅子の現場を再現します。
この寝室は蘇芳紅子の寝室とそっくりな作りになっていました。
そして屋敷内にいるすべての人をこの部屋に集めると、眠りの小五郎の推理ショーを始めます。
小五郎曰く、犯人は蘇芳の部屋に入ることなく蘇芳紅子を殺したというのです。
なんと犯人はショブルーの仮面の力を借り、これがこの密室殺人を解くカギとなっていたと話し始めます。
まず凶器であるナイフの柄の尻部分の輪っかにかなり長めのゴムひもをつけます。そのナイフを寝室のドアの上にある欄間から蘇芳の部屋に入れます。
そして全ての仮面の両目の部分に先ほどとは別の、こちらもかなり長いゴムひもを通し数珠つなぎにしてナイフと同じように欄間から蘇芳の部屋へ仮面を入れます。
そしてナイフについていたゴムひもは仮面の口元に通しておきます。これを200枚行います。
犯人は全員が寝静まった後厨房へ仮面の間の鍵を取りに行き、仮面とナイフを盗み出し、再び仮面の間の鍵をかけ厨房に鍵を返しました。
そしてナイフと仮面とゴムひもを蘇芳の隣の寝室の部屋に運び込み、仮面に先ほどの処理を施し、欄間から蘇芳の部屋に1枚1枚仮面を落としていきます。
全てを落とし終え、全てのゴムひもを手繰り寄せ、さらに思いっきり引っ張るとナイフの先から寝ている蘇芳の喉元(この時は布団を丸めたものを死体として使っていました。)までの距離はほんの10センチとなりました。
仮面1枚の厚さは約5ミリで、それを200枚となると大体3メートルになります。
欄間から寝ている蘇芳までの距離が3メートル半、足りない10センチはものさしか何かで仮面を押し出せばナイフが蘇芳の首をとらえます。
仮面の1枚だけ激しく返り血を浴びていたこと、数枚の仮面の口元にだけ血がついていたのはこのトリックのためだったのです。
最後の仕上げに仮面の目とナイフに通していたゴムひもを切断します。すると仮面は勢いよく部屋にばら撒かれました。
まるでネックレスのひもが切れた時のように。そして犯人はゴムひもを回収しその場を立ち去りました。
犯人はこのようにして一歩も蘇芳の寝室に入ることなく犯行を行ったのです。
このため犯人は自殺のように見せかける偽装をしなかったのではなく、偽装ができなかったのです。
犯行現場となった蘇芳の部屋は西側にあり、しきたりにより0時以降は東と西の行き来ができなかったことから当初西側に客室があった秘書の稲葉和代、メイドの美奈穂、写真家の片桐正紀、野球選手の松平守、占い師の長良ハルカが犯人であると言われていました。
しかし、実際に犯人が作業をした蘇芳の隣の寝室は東側からしか行けません。
東側にいたのは小五郎たち3名、東側担当だった穂奈美、藍川冬矢。
そしてなぜ犯人がわざわざ蘇芳の寝室とは別の棟の小五郎の部屋に内線をかけたのか、ということと、ある人物の失言によって犯人が導かれます。
失言というのは”あの子ら”
小五郎が犯人にあの子らとは蘭と誰のことか尋ねると、コナンと答えた犯人。
実はその時東側担当の穂奈美を呼びに行ったのは蘭のみで、コナンは戸締りを確認していたのです。
当時犯人は3階の蘇芳の寝室の隣にある部屋で作業をしていたため、小五郎が蘭とコナンに穂奈美を起こすように言った言葉を聞いて勘違いした犯人は、”あの子ら”と言ってしまったのです。
そして”あの子ら”の発言をしたのは藍川冬矢。
つまり蘇芳紅子を殺したのは藍川だったのです。
殺害した理由として、20年前の事件が原因だと藍川は語ります。
片桐正紀の妻をひいた犯人は藍川の母ではなく、本当は蘇芳紅子だったのです。
蘇芳は自分の罪を藍川の母親になすりつけ自殺に見せかけて殺したのです。
そのことを藍川は2ヶ月前、母親の遺品整理をしていた際に出てきた、母親の日記の表紙の裏に入っていた手紙で知りました。
そして事故が起こった10月31日、藍川の母親にはアリバイがありました。その日は藍川の誕生日で一日中藍川と一緒にいたとのこと。
さらに蘇芳紅子はチャリティーで得たお金を着服して私腹を肥していたようで、そのおこぼれを蘇芳の秘書である稲葉和代も受け取っていたようです。
藍川はそんな蘇芳を長年慕っていた自身に腹がたちまた、片桐が蘇芳のチャリティーに参加することを止めたかったそうです。
まとめ・考察
呪いの仮面は冷たく笑うの感想から始まり、あらすじ、謎解きのヒントなどを交え最後にトリックのネタばらしをしていきました。
ここからは考察も交えながら今回の事件やアニメ全体を振り返っていこうと思います。
まず仮面についてですが、場面の要所要所で部屋の仮面が画面に映されるのですが、演出が細かいですね。
場面の雰囲気を仮面で作り出しているというのでしょうか。必要に応じて雰囲気に合わせた仮面が出てきます。
さすが仮面の館。つい手を抜いてしまいそうな部屋の壁に飾ってある小さな仮面もしっかり描かれています。
そしてトリックです!素晴らしいですね!藍川は探偵が寝ている同じ東側で犯行を行っているのです。普通だったらなるべく離れたいところですが、それこそが犯人の狙いだったのです。
蘇芳が殺されたのは西側。ということは仮面の間の扉が閉まっていた以上、西側の人間が犯人であると推測されるのは想像に難くありません。
しかし、東側で犯行を行うにはかなりのリスクを負います。
上下の移動は階段のみです。下手をすれば犯行を終え、証拠品を自室へ移動中に小五郎たちと出くわす可能性があるのです。
しかし藍川は内線電話をかけることと犯行のタイミングでそれを回避しています。
内線電話をかけることで小五郎たちに仮面の間に向かわせ、東西の行き来ができないことを確認させます。
そして鍵を開けるには1階にいる穂奈美を起こし鍵を持ってきてもらう必要があり、さらに穂奈美を厨房に行かせることで、いつも通りの場所にカギがあることを確認させることができます。
この時点で西と東を行き来した人間がいないと思わせることができるのです。
そして蘇芳のうめき声を聞かせ仮面をばら撒くと、その音を聞いた不慣れなゲストは一度3階に上がるものの、穂奈美がついていれば蘇芳の寝室へは西側からしか行けないことがわかります。
西側に行くには仮面の間しかありません。仮面の間には内線もあるのでそこから電話をかけると見越した藍川は、蘇芳をあのタイミングで殺すことで、一度東側の人間を全員仮面の間に追いやることができたのです。
そして自身の逃げ道を作り、何食わぬ顔で小五郎たちと合流すれば完全密室殺人が完成です。
時間との戦いだったと思います。タイミングが大事ですから。一つ間違えれば犯人とばれてしまいます。
時間的に少し厳しいかもしれませんが、辻褄は合いますしやろうと思えばできなくはないでしょう。緻密な計画です。人間心理を利用した、素晴らしいトリックだと私は思います。
というのをアニメオリジナルでやれるというのがすごいです。脱帽です。
そして犯行についてですが、真実を知った藍川はなぜ犯行までに2か月もの間を開けたのでしょうか。
おそらくですが、藍川も葛藤があったのだと思います。
いくら母を殺した相手でも、20年間自分を支援し続けてくれ、本当の親のように慕っていて、冒頭に「今の自分があるのは蘇芳先生のおかげ」と言っているように、感謝の気持ちもあったのだと私は推測します。
しかし蘇芳が、自分の母親に罪を擦り付けさらに、殺害したという事実も変わりません。
蘇芳がそんなことをしなければ母親は今も生きていて、親戚中をたらいまわしにされ、嫌な思いをすることもなかったという思いもあり、おそらく彼の気持ちは揺れ動いていたのでしょう。
また、仮面を200枚蘇芳の部屋に落としながら、藍川もいろいろ考えていたと思います。
200枚仮面を落とすのはかなりの時間を有するでしょうから。
そして犯行に及んだきっかけはおそらく3つあり、そのうちの2つは蘇芳がチャリティーの支援金を着服していたこと、片桐正紀に蘇芳紅子のチャリティーに参加してほしくなかったということだと考えます。
もしかすると蘇芳も、小五郎に片桐のことを調べさせた時点で腹をくくっていたのかもしれません。もしくは調べさせて波風立たないように処理するつもりだったのかもしれません。
そして3つ目、もしかするとこれが最後の一押しになっていたのかもしれません。
蘇芳が藍川の母親は「付き人というより大切な親友のような存在」だったと言った時です。
藍川の心の中はいったいどんな状態だったのでしょうか。
計り知れない憎悪、憎しみの塊、絶対許してやるもんかという気持ちであふれていたと思います。
ですがその後すぐ藍川のシーンとなりますが、そんなことを感じさせない表情、セリフで、むしろ蘇芳のことを称えるような発言をしています。
まさにポーカーフェイス、そして視聴者にこの人は犯人ではないだろうとミスリードさせるような演出、素晴らしい。見ている人に謎を解かせに来てます。
でも、しっかり映像やセリフを見て聴いていれば、ちゃんと謎を解くヒントは隠されています。アニメオリジナルなのに、かなり作りこまれています。
また、アニメの中では直接語られてはいなかったのですが、藍川がトリックを仕掛けた後、すぐに小五郎の客室にある内線をかけ遺体発見を早めたのかという理由です。
もちろんトリックのためもありますが、小五郎たちの客室は東側にあり、東側にはトリックを仕掛けた蘇芳の隣の寝室や、自身の部屋もあります。
一見するとかなり危険です。なぜならトリックを仕掛ける際、またトリックを仕掛けた後、自室と厨房、仮面の間、蘇芳の寝室の隣の寝室を行き来する必要があり、その移動中に誰かが起きたりでもすればすぐに怪しまれてしまうからです。
おそらく着服していたチャリティーの支援金のおこぼれをもらっていた稲葉にも制裁を加えようとしたのではないかと思いました。
藍川は、内線で小五郎を起こし一旦仮面の間に向かわせることで殺害する時間を作り、殺害した後証拠を回収し自室に戻り、返り血を浴びていない自身の姿を小五郎に確認させることで、自身のアリバイを作り、泥酔していた稲葉に罪を擦り付けようとしたのではないかなと。
今となっては真相はわかりませんが、この完成度の高さは素晴らしいです。
何度も言いますが、アニメオリジナル作品です。
見て損はないと思いますので、ぜひ一度みてみてください。
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