2014年 映画「アメリカン・スナイパー」を観て

 テロの報道を観て軍に所属することになったクリス。戦地に赴いた彼の身に起きた事、戦場に身を置いた者の人生が描かれた。一人の軍人のドラマがここにあります。

※作品内容のネタバレを含みます。お気をつけください。

登場人物

クリス・カイル

 幼少期の父親からの教えを受け、その影響から弱いものを守る番犬のような人物。テロのニュースを観てから軍人になり、国を守り、家族を守ることが自然に頭にある。

 しかし、その一方で使命感や責任感も強いがために、一人だけ軍から離れることができなかった。戦場の影響(後遺症)が残ってしまい、家族に心配をかけている。

タヤ・カイル

 クリスとはバーで知り合い、最初は軍人嫌いからクリスを遠ざけようとするがクリスの人となりに惹かれて恋人になり結婚する。息子と娘を授かり、クリスが戦場から家族の元へ帰ってくることを願っている。

マーク・リー

 クリスと同じ部隊で、戦ってきたが作戦行動中に敵襲に遭い命を落とした。

ピグルス

 マークと同じく、クリスと長く戦ってきたが戦場での怪我が原因で治療中に命を落とす。

あらすじ

始まり

 イラク戦争の最中、軍は周囲に警戒をしながら進軍していた。クリスは1人の怪しい人物を見つける、しかし、部隊にとって敵かどうかの判断ができず、屋内に入っていく。

 少しして母親が子供を連れて出てくる。クリスの照準は子供に向けられた。

クリスの過去

 クリスの幼少期から軍隊に入るまでの回想が入る。その中で、クリスの父からの教え、軍に入るまでの生活が描かれる。

 その中で1人の女性タヤと出会う。2人は意気投合して少しづつ距離を縮めていく。軍に従属し訓練に勤しみながらタヤとの関係を深め、狙撃手としての才能を開花させていく。そしてクリスはタヤと結婚する。しかし、その場で軍からの招集がかかる。

第1回戦地派遣

 作戦地区に車で向かうクリスたち、作戦を聞きながら移動していく。

 女は子供に対戦車手榴弾を渡し、子供が部隊に接近していくのを危険と判断し射殺する。その後、女は子供に駆け寄り手榴弾をもち部隊に投げる寸前で射殺。

 クリスは戦場ではじめて人を殺したのだった。その後も戦場でクリスは部隊に近づく者を撃ち殺していく。

ムービープラスより引用

戦場から(タヤとの通話やり取り)

 戦場で銃を構えながら妻となったタヤと話す。つかぬまの癒しであったが、妻の口から弟が戦地「イラク」に従軍になったと知らせを受ける。

 クリスの配属された舞台の目標は、アルカイダの主犯格の捜索と排除であった。作戦行動中、戦地から避難せずに隠れていた民間人から目標人物の情報を得る。

 移動中に妻からの連絡を受け、子供は男の子だと知らされる。

 しかし、敵狙撃兵からの強襲を受け通話は中断、タヤはクリスの心配でパニックになるも何もできないもどかしさを感じながら涙する。クリスは、自分の身を守りながら敵の制圧を試みるが失敗に終わる。

 作戦全体に支障が起きてしまい、3週間帰国が遅れる。

 帰国したクリスとタヤはようやく会うことができた。しかし、夫の異変は少しづつしかし確実に日常を蝕んでいく。タヤはクリスが戦場から戻りきれていないと伝える

映画comより引用

第2回戦地派遣

 主犯格の活動地域が判明した、主犯格を仕留めるのが最終目標になっていた。夜間に民間人の家を拠点にして敵を監視する。民間人が食事を振る舞いたいといいそれに応えるが、食事中民間人の怪しい行動を目にするクリス、1人席を外す。

 部屋を調べると大漁の武器が隠されていた。主犯格の一味であると判断したクリスたちは拠点の一つに案内をしろと命じる。拠点の内部では拷問された痕跡がのこされ、拠点を中心に敵に囲まれてしまう。状況を切り抜けたが敵は目立たないように怪しい動きを見せる。

二度目の帰国

 成長した息子と過ごす日々、そん中クリスに助けられた退役軍人に声をかけられ、感謝される。女の子も授かり、家族は幸せになるはずが、タヤはクリスの心が戦場に残ったまま、自分たち家族のもとに帰ってこないと感じていた。

第3回戦地派遣

 主犯格を追って移動中。同僚たちと雑談をしながら進んでいく。部隊を見張っている敵一味から主犯格に報告が入る。

 そして敵の強襲が始まった。敵は車を捨て建物の中へ入っていく。周囲に注意しながら配置に着くと少しの油断から狙撃されてしまう。クリスは銃撃を対処しながら撃たれた同僚をつれ衛生兵に引き渡す。

 狙撃された情報から凄腕の狙撃手がいることが判ったが、報復の精神のもと敵の拠点に今度はこちらから襲撃を開始する。拠点に侵入するも、敵は逃げた直後で逆に敵襲されてしまう。仲間のマークがさらにやられてしまう。

3度目の帰国

 マークの遺体を国に運びお葬式に参列するクリス。タヤはマークの死をきっかけにクリスに退役をして欲しいと話すもクリスはマークが撃たれたことが死の原因ではないと主張する。

 負傷した仲間のお見舞いをしに行く中で仲間から、自分のために無理に報復するなと忠告をするもクリスは撃たれた仲間のために必ず報復する決意をかためていた。

 その夜、タヤに自分が死んでも必ず幸せになってくれと伝えるもタヤは家族のもとに帰ってきてくれと泣くのだった。

第4回戦地派遣

 見張り中に武装した市民を射殺する、そして、近くにいた少年が興味本位で銃を担ぐクリスは少年に「そんなものを拾うな」と念じる。少年は捨ててその場を去った。遂に作戦命令は敵の狙撃手を排除することが優先された。

 クリスたちは作戦達成のために動き出す。クリスは自分の配置で敵を探す。銃声が真後ろからきたことをすぐさま察知したクリスは移動をする、そして敵らしきものを探し当てる。

 周囲は自分たちの場所がバレることを懸念してクリスを止めるが判断はクリスに任せると仲間をいう。そして、遂にクリスは目標を排除する。そして敵に囲まれたが撃滅する勢いで敵を殺していく。

 クリスはそんなかタヤに電話をする「俺は帰るよ」と伝える。突破口を開きなんとか敵軍、砂嵐から逃れることができた。

戦場から帰ってくるクリス

 作戦終了後、クリスは一人で酒場にいた。泣きながらタヤと話す。そしてクリスは家族のもとに帰った、しかし、なかなか戦場の後遺症が治らなかった。タヤから紹介されたカウンセラーに相談をし改善していく。退役軍人の仲間と触れ合い心の整理をつけ、退役軍人の仲間ができ日常に戻ることができた。

アメリカンスナイパー公式hpより引用

ようやく戻った日常のはずが・・・

 日々家族と幸せに過ごすことが出来る様になったクリスだったがその日、退役軍人の仲間に紹介された元海兵の力になるために射撃場に出かけた。しかし、クリスカイルは元兵士のその男に殺されてしまった。 

考察

 公開されたのは2015年5月に放映された、戦争\アクション映画です。原作はイラク戦争の参加者であるクリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」。脚色はジェイソン・ホールが行なった。これは、実際にあったお話です。

 日本アカデミー賞 最優秀外国作品賞など多数の受賞歴を持っている作品です。

感想

 主人公であるクリスの気持ちを考えるのがかなり難しい作品だと思います。心理的描写が、大袈裟に演じられる訳でもなく登場人物の会話からも、簡単に読みとれない。

 それ故に、観た人の数だけ作品に対する感想が多岐にわたりそれが面白いと言えるかもしれません。物語終盤には、戦場から戻ってきたクリスが1人バーで飲みながら妻のタヤに電話をかけます。

 「帰るよ」と涙を流しながらの場面はクリスの心情がどんな状態だったか考えさせられる部分です。

 クリスは最後、負傷し退役した元軍人、元兵隊の力になろうと活動していたのですが最後にその元兵士に殺されてしまいます。その殺された理由などは作品上明かされていません。それを考えるのもこの作品の魅力の一つかもしれません。

まとめ

 私はこの映画のラストを観て、悲しくも寂しい気持ちになりました。決して観て楽しい気分にはなれません。しかし、様々な作品の中で長く印象に残る作品だと思います。

 みなさんはこの作品を観てどんな感想を得るのでしょうか。見方は人それぞれ、よろしければ一度、御覧になってみてはいかがでしょうか?