劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~ネタバレ!原作未読にも推せる名作

U-NEXTより引用

累計発行部数1500万部を突破する、大人気作品『夏目友人帳』の劇場版第1作目をあらすじ、登場人物の解説を交えてご紹介。

「名前は聞いたことあるけど、原作は読んだことない」
「アニメはシリーズが多くて観てない」

上記のような「夏目友人帳」シリーズ初心者の方にこそ、まずは気軽に観ていただきたい作品です。

本記事では「友人帳」とは何なのか、という点や、主要&映画オリジナルキャラクター達についても、わかりやすく解説。

もちろん、映画の内容も細かくネタバレしておりますので、物語の展開が気になる方や、映画を見たけど忘れちゃったという方も、一緒にチェックしていっていただけると幸いです。



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原作のあらすじ

 

「小さい頃から時々、変なものを見た」少年、夏目貴志(なつめ たかし)。

夏目が見ているのは、普通の人には見えない妖怪と呼ばれるもの達です。

「友人帳」とは、夏目と同じ能力を持っていた祖母・レイコが、負かした妖怪達に名前を書かせた契約書の束のこと。

ひょんなことから「自称用心棒」となったニャンコ先生と共に、妖怪達へ名前を返していくようになった夏目は、人と妖怪の間で多くの出会いと別れを経験していきます。

時に人に襲われたり、時に妖怪に守られたりする日々の中で、孤独だった夏目は、優しい友人達の中に、少しずつ自分の居場所を見つけていくのでした。

「友人帳」とは?

夏目貴志の祖母・夏目レイコが、勝負で負かした妖怪達に、子分となる証として紙に名前を書かせた帳面のことです。

この帳面を持つものに名前を呼ばれると、名前を記された妖怪は逆らうことができません。
さらに、紙に書かれた文字に傷がつくと、その名前を持つ妖怪自身も傷を負うという、危険な代物です。

実は“相手の名前を縛る”という行為は禁術であり、「友人帳」はその効力の強力さゆえに、権力や暇つぶしを得たい妖怪達、そして「友人帳」に名前と命を握られている妖怪達から狙われていました。

「友人帳」から名前を返すためには、「夏目レイコの唾液と息」が必要です。
現在では唯一の血縁である、夏目貴志のみが名前を返却することが可能で、返却するには以下の手順を踏まなければいけません。

  1. まず「友人帳」を持って、名前を返したい妖怪の姿を思い浮かべながら強く念じ、該当するページを呼び出します。
  2. 名前が見つかったら、そのページを帳面から破って口にくわえ、両手を強く打ち合わせて集中。
  3. 紙をくわえた状態で、ふっと息を吐きます。

夏目が紙をくわえることで「夏目レイコの唾液と息」はそろいますが、上記の条件を満たさなければ名前を返すことはできません。

たとえば、夏目が「名前を返したい妖怪の姿」を知らなければ、該当するページを呼び出すことができないので、名前を返すことはできないのです。

名前を返すたびに、夏目は「友人帳」に多くの妖力を持っていかれて、ぐったりしてしまいます。
ですが、名前を返すことによって妖怪とレイコとの思い出を垣間見ることもでき、「友人帳」は謎に包まれたレイコの半生を知る手がかりでもあるのです。

「劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~」とは

映画の基本情報

2018年9月29日(土)公開 104分
原作:緑川ゆき 月刊LaLa(白泉社)連載
総監督:大森貴弘
監督:伊藤秀樹
脚本:村井さだゆき
アニメーション制作:朱夏

主題歌:Uru「remember」

基本的にはTVアニメと同じ制作陣で作られているので、クオリティはお墨付き。

メインキャラクター達の声優陣も豪華ですが、劇場版ではゲスト声優として島本須美さん、高良健吾さん、お笑いコンビのバイきんぐが出演していることにも注目です。
誰が誰の声を担当しているかは、下記の登場人物で是非チェックしてみてください。

 

 

※以下はネタバレとなります。苦手な方は見ないよう、ご注意ください。

登場人物紹介

 

本項では、夏目貴志を中心とした主要人物と妖を、簡単に紹介していきます。

夏目貴志(なつめ たかし):CV.神谷浩史/少年時代:CV藤村歩

妖怪を見ることができる少年。
両親と幼い頃に死別して以来、親戚中をたらい回しにされてきた過去を持っています。
妖怪のせいで不可思議な言動や行動をとってしまい、周囲の人々に不気味がられてきたので、人間に対しては臆病なほど顔色を気にしてしまうことも。

ニャンコ先生/斑(まだら):CV.井上和彦

招き猫によく似た姿の妖怪。
本来の姿は「斑」という強大な力を持つ大妖(おおあやかし)で、夏目の祖母とも面識があります。
招き猫の依代(よりしろ)に封印されていたところを夏目が解放し、「夏目が死んだら友人帳をもらい受ける」という約束を交わして彼の用心棒を務めることになりますが、いつしか夏目とは強い信頼関係で結ばれるように。

津村容莉枝(つむら よりえ):CV.島本須美

初老の女性切り絵作家。
おっとりとした物腰のドジっ子で、息子と二人暮らし。
中学生の頃、夏目の祖母と会ったことがある人です。
映画オリジナルキャラクター。

津村椋雄(つむら むくお):CV.高良健吾

容莉枝の一人息子で、母親とよく似たドジを踏む青年。
笑顔を絶やさない、母親思いの優しい性格ですが、どこか浮世離れした部分も。
映画オリジナルキャラクター。

結城大輔(ゆうき だいすけ):CV.村瀬歩

夏目と同じ小学校に通っていた同級生。
自分にもお化けが見える、と言って夏目と親しくなりますが、ある出来事がきっかけで後味の悪い別れをしていました。
映画オリジナルキャラクター。

もんもんぼう:CV.小峠英二(バイきんぐ)

壁の中を影のような姿で移動する妖怪。
かつてレイコに「壁鬼」という勝負で負かされており、夏目に名前を返してもらいに来ます。
映画オリジナルキャラクター。

六本腕の妖怪(ろっぽんうでのようかい):CV.西村瑞樹(バイきんぐ)

「友人帳」目当てで、夏目を襲った妖怪。
映画オリジナルキャラクター。

夏目レイコ(なつめ れいこ):CV.小林沙苗

夏目貴志の祖母で、「友人帳」を作った張本人。
生まれながらに強い妖力を持っており、どんな妖怪相手にも不敵に笑って挑んでいた猛者ですが、実は孫と同じように両親を亡くして親戚中を転々とし、孤独な学生時代を送っていました。
若い頃に亡くなったという話が伝わっていますが、彼女の人生の多くは、いまだ謎に包まれています。

「妖力」とは?
妖怪が持つ力や影響力、また妖怪に通じる力のこと。
人間では夏目レイコ、貴志の他には祓い人の一部などが持っている。

藤原滋(ふじわら しげる):CV.伊藤栄次/藤原塔子(ふじわら とうこ):CV.伊藤美紀

夏目にとって、父方の遠縁にあたる夫妻。
親戚から雑に扱われていた中学生の夏目を見て引き取り、夏目に居場所を与えます。
夏目のことは実の子供同然に思っており、余計な心配をかけたくない夏目の努力によって、彼が持つ妖力のことや、妖怪のことはまったく知りません。

名取周一(なとり しゅういち):CV.石田彰

普段は人気俳優として活躍する、妖祓い(あやかしはらい)屋。
妖怪絡みで、よく悩んだり事件に巻き込まれたりする夏目の、良き相談相手でもあります。
落ちぶれた祓い屋一族に生まれ、持っている技術はほとんど独学であるものの実力は確か。
皮膚の上を這い回る、正体も祓い方も不明なヤモリ形の妖怪に取り憑かれています。

柊(ひいらぎ):CV.ゆきのさつき/笹後(ささご):CV.川澄綾子/瓜姫(うりひめ):CV.樋口あかり

名取の式達。
主に従順で、それぞれ深く名取のことを慕っている様子。

「式」とは?
術者と契約した妖怪のこと。
「式」となった妖怪は、主である主人の命令に従って行動します。

田沼要(たむま かなめ):CV.堀江一眞

「妖怪が見える」という、夏目の秘密を理解する一人。
寺の息子で、妖気を感じ取れる体質のせいで体調を崩すことも多いですが、夏目とはお互いに、妖怪のことを隠さずに話すことができる貴重な仲。

多軌透(たき とおる):CV.佐藤利奈

たちの悪い妖怪に目をつけられたところを夏目に助けられて以来、彼の良き理解者兼友人になった少女。
妖怪好きだった祖父の影響で、普通の人間でも妖怪を見られる陣を描くことができます。
見かけるたびに頬ずりするほど、ニャンコ先生が大好き。

西村悟(にしむら さとる):CV.木村良平/北本篤史(きたもと あつし):CV.菅沼久義/笹田純(ささだ じゅん):CV.沢城みゆき

夏目のクラスメイトで、友人達。
藤原夫妻同様、夏目の妖力のことも妖怪のことも知りませんが、夏目にとっては妖怪絡みで心配をかけることなく、普通の友達として接することが出来る大切な人達です。

ヒノエ:CV.岡村明美

レイコに惚れていた妖怪。
本来の姿に戻った斑にも引けを取らずに接し、妖怪の世界の情報に精通しています。
自他共に認める男嫌いですが、レイコとよく似た顔の夏目のことは気に入っており、手助けをしてくれることも。

三篠(みすず):CV.黒田崇矢

「友人帳」に名前が書かれている、強い力を持つ妖怪。
眷属の蛙を助けてもらった縁で夏目のことが気に入り、彼を改めて主として定め、名前を返してもらわないまま、たびたび力を貸してくれるようになります。

ちょびひげ:CV.チョー

多軌があちこちに描いていた陣について相談しに来た縁から、夏目と知り合いになった妖怪。
丁寧な口調ではあるものの大変な毒舌家で、ニャンコ先生にもぞんざいな態度で接します。

一つ目の中級妖怪(ひとつめのちゅうきゅうようかい):CV.松山鷹志/牛顔の中級妖怪(うしがおのちゅうきゅうようかい):CV.下崎紘史

田沼の父が住職を務める、八ツ原(やつはら)という土地の寺付近に住む妖怪コンビ。
夏目のことを「夏目様」と呼び慕い、時には「犬の会」と称して、夏目の家来を名乗ることもあります。



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「劇場版 夏目友人帳~うつせみに結ぶ~」ネタバレ解説

 

ごく普通の高校生活を送りながら、妖怪達に振り回される日々を過ごす夏目。

祖母・レイコの過去を知る津村容莉枝と偶然知り合った夏目は、容莉枝の息子・椋雄とも交流を深めていくことになります。
津村親子が抱える秘密と、突然三匹に分裂してしまったニャンコ先生に翻弄される、夏目がたどり着いた真実とは?

劇場版第一作目で描かれた、儚く切ない人と妖怪の物語を、細かく紐解いていきましょう。

映画の内容 起 津村親子と出会う夏目

1:夏目レイコを知る妖怪
帰りのホームルームを悪夢でうなされながら過ごした夏目は、友人達と一緒に帰宅する途中、妙な妖怪の気配を感じます。
そこで、「忘れ物をした」と言い訳をして、一人で妖怪を引きつけることに。

しかし、逃げた先には運悪く「友人帳」を狙う、六本腕の妖怪がいました。
六本腕の妖怪と追ってきた妖怪に挟み撃ちにされた夏目でしたが、追ってきたほうの妖怪「もんもんぼう」は、影の中から腕を出し、夏目を助けてくれます。

駆けつけたニャンコ先生の助けもあって難を逃れると、夏目はもんもんぼうから、名前を返してほしいと頼まれました。
名前を返してやると、夏目の脳裏に流れてきたのは、もんもんぼうがかつて見た夏目の祖母・レイコの姿です。

高校生くらいのレイコは、不審な挙動から少女達に影で笑われていました。
もんもんぼうとレイコが「壁鬼」での勝負中、少女達の内にいた一人が鈴を落としてしまいます。
レイコは鈴を拾い上げますが、少女は鈴を受け取らないまま逃げていきました。

「こんな思いをたくさんして、レイコさんは、人と関わることを諦めてしまったのかもしれない」

妖怪が見えることで人とは馴染めなかったというレイコと、育った境遇がよく似ている夏目は、妖怪よりも人に対して臆病になってしまうレイコの気持ちがよくわかります。
夏目自身も、自分を迎え入れてくれた藤原家とは、最近ようやく家族らしくなってきたところでした。

2:不思議な雰囲気の津村親子
ある日、塔子から五丁町(ごちょうまち)へのお使いを頼まれた夏目は、もんもんぼうの記憶の中で見た景色をたどるうちに、レイコの前で鈴を落とした少女の面影を残す女性・津村容莉枝と出会います。
容莉枝はレイコのことを覚えており、孫を名乗った夏目は津村邸へ招待されました。

至る所に切り絵の作品と息子・椋雄の写真が飾られた容莉枝の家で、夏目はレイコの話を聞きます。
当時中学生だった容莉枝は、夏目に「年上のお姉さんに興味津々だった」と語って何かを言いかけますが、突如聞こえた悲鳴で話は中断。

悲鳴が聞こえた先の台所には、茶葉や茶器をひっくり返した椋雄の姿がありました。
親子でよく似たドジぶりを目の当たりにしつつ、二人と親しくなった夏目は、もんもんぼうの記憶の中の容莉枝と、現在の容莉枝の反応の違いに複雑な気持ちを抱きます。

帰宅後、夏目の話を聞いたニャンコ先生は、彼についた妖怪の匂いを指摘しました。
言われてから、帰る途中で目撃した怪しい妖怪のことを思い出した夏目ですが、その正体はわかりません。

映画の内容 承 三匹に分裂したニャンコ先生

1:夏目と結城大輔の再会
津村親子と交流した後日、県の弁論大会に出場した笹田を応援するために駆けつけた夏目は、小学校で同じクラスだった結城大輔と再会します。

しかし、「嘘つき大輔」と呼ばれていた結城との思い出は、夏目にとってあまり良いものではありません。

「お前、ニセモノだろ。本当は人間じゃないんだろ」

変わったことばかり言っていた小学生の頃の結城は、学校でも少し浮いていた存在で、転校生かつ妖怪が見えるせいで同じく浮いていた夏目に、よく話しかけてきました。

「実は、おれも見えるんだ。おばけのこと」

結城の告白を信じた当時の夏目は、彼と共に妖怪が住んでいるという滝に行くことに。
着いた立派な滝の上には、噂のとおり、大きな妖怪がいました。

「触るな。それは人の命の流れじゃ」

妖怪は滝の近くに寄る夏目達をたしなめますが、結城には妖怪の姿は見えておらず、声も聞こえていません。

水の流れが変われば誰かの運命も変わってしまう、と恐れた夏目は、石で滝を叩こうとした結城を突き飛ばして止めますが、なんと結城には滝がただの岩壁に見えていました。

本当に見える夏目と、本当は見えない結城。
結城との関係は気まずくなり、仲直りできないまま、夏目はその後すぐに転校してしまったのです。

2:謎の種と大木
日が経ち、津村邸からの帰り道で見た妖怪が気になる夏目は、ニャンコ先生を連れて再び五丁町へ。
ニャンコ先生とはぐれて一人でいると、自転車の練習に失敗して、田んぼに落ちた椋雄を見つけます。

「いつも二人きりだから。もし僕がいなくなったら、そう思うとどこにも行けなくてね」

再会した夏目を家に誘った椋雄は、母子二人暮らしの中にある不安を夏目に打ち明けました。
椋雄がいなくなったら、容莉枝はひとりぼっちになってしまいます。
夏目を家へと誘った椋雄は、道すがら、母親の容莉枝が熱心に詣る、なんてん様のことを教えてくれました。

「災いを転じてくれるという言い伝えがあるんだけど、あの人は何かあるたびにそこに行ってね。つらいことだけじゃなく、嬉しいことまで、何でも報告していたんだ」

夏目が津村親子と過ごしていた頃、ニャンコ先生は近所の妖怪を追いかけて、なんてん様の祠がある大木の下にいました。
小物妖怪を取り逃がしたニャンコ先生は、津村邸を後にした夏目と合流して帰路につきますが、夏目からはまた妖怪の匂いがします。

大木まで行っていたニャンコ先生の背中にも、種に似た謎の物体がくっついていました。
夏目はニャンコ先生から種を取ってやると、深く考えずに藤原家の庭へ適当に放ってしまいます。

その翌日、藤原家の庭には大きな木が生えていました。

木は藤原夫妻には見えておらず、夏目は心配しつつ学校へ向かいます。
しかし、ニャンコ先生が気になっていたのは、木に成った三つの実でした。
狙いをつけたニャンコ先生は斑の姿に戻って、すべての実を一気にぱくり。

実を失った木は姿を消しますが、代わりに次の日の朝、ニャンコ先生は子猫三匹に分裂し、言葉もしゃべれなくなってしまいました。

映画の内容 転 謎の男・津村椋雄の真実

1:いなくなった小さいニャンコ先生
夏目から、分裂したニャンコ先生のことを相談された仲間の妖怪達は、あの手この手で元に戻そうと奮闘しますが、乱暴な手段に三匹は逃亡。
結果、頭の上に生えた葉っぱの枚数が一枚だった「一号」が行方不明になってしまいます。

言葉を交わせなくなり、その上一匹いなくなったニャンコ先生を見て、不安になる夏目。
翌朝には三号の姿までなくなり、その上、藤原夫妻は小さくなったニャンコ先生に違和感を抱きません。
西村や北本も、行方不明の一号を追っていったという多軌の記憶が曖昧になっていました。

2:失われた記憶と夏目の感じる恐怖
何かがおかしい、と思い始めた夏目は、ヒノエとちょびひげが集めてきた証言から、いなくなった二匹は五丁町のほうへ向かったことを知ります。

「まさか、三匹とも消えたら、おれまで先生のことを忘れてしまうんじゃ」

周囲の人々の反応に恐怖を感じながら、夏目は手がかりを求めて、ニャンコ先生が謎の種をつけてきた場所を探すことにしました。

五丁町に着いた夏目は「ご老体の式」を狙う、二人の祓い人の姿を目撃。
「その式がいるということは、ご老体が追っていた、伝説の大妖(おおあやかし)もここに」
不穏な発言を耳にしますが、結局ニャンコ先生の姿は見つけられませんでした。

祓い人は、権力を拡大するためにより強力な式を求めています。
「ご老体」という通称の、亡くなった祓い人の式を奪うことを企みつつ、「伝説の大妖」にも興味を示しているということですね。

帰宅した夏目は、自分のことを忘れた藤原夫妻と、「貴志」に成り代わった結城が自分の場所にいる、という潜在的な恐怖が表れた悪夢を見ます。
飛び起きた夏目は、一匹だけ残ったニャンコ先生二号の姿に思わずすがりつくのでした。

田沼と二人で五丁町に向かう途中、夏目は田沼から、ニャンコ先生を追って、そのままいなくなってしまった多軌の話を聞きます。
田沼が聞いて回ったところ、誰も「多軌透」のことを覚えておらず、田沼自身の記憶の中からも、多軌の存在はおぼろげになっていました。

「記憶を奪ってしまう妖怪みたいなのがいて、多軌のことをみんなから消してしまおうとしているんじゃないかって思うと、怖いんだ、夏目」

恐怖心を吐露する田沼。
五丁町へ到着すると、二号が突然走り出し、二人は津村邸へ辿り着きました。
そこには、いなくなった一号と多軌の姿が。

「え……誰?」

津村邸にいた多軌は、なぜか夏目のことも田沼のことも忘れていました。
ニャンコ先生一号を追いかけてきて行き倒れたところを、親戚の容莉枝が保護したと説明されますが、どうにもおかしい様子です。
多軌が捕まえた一号は、以前から津村家が飼っている猫ということになっていました。

二匹以上で積み重ねると会話が可能だと発覚したニャンコ先生から、夏目と田沼が隠れて事情を聞いていると、「きっと、僕のせいだ」と椋雄が物陰から出てきます。
夏目はニャンコ先生に、津村邸から帰るたびにつけてきた妖怪の匂いの主は椋雄だと教えられました。

「あの人の息子、津村椋雄は、八年前に亡くなっている」

椋雄の姿をした妖怪は、夏目達に衝撃的な真実を語り始めます。

3:記憶を奪う妖
椋雄の姿で歩きながら、妖怪は自分の素性を明かしました。
元々、とある山神(やまがみ)に仕えていたと語る妖怪は、里の人々の暮らしを神に伝えるために人の姿を写して真似る力を持っていましたが、罪を犯して罰を受けた結果、障り(さわり)を受けたというのです。

障り、というのは、簡潔に説明すると呪いのこと。

障りのせいで各地を放浪することになった妖怪は、自分のことを「人と言葉を交わすと、最初からいた誰かのようになってしまう」と語りました。

妖怪が山神から受けた障りは、そこにいる間だけ世界がまるごと変わり、去っていくとどれだけ親しくなっても存在を忘れられ、妖怪がいなかった元の世界に戻ってしまうという恐ろしいものです。

夏目はかつて滝で出会った、流れる一筋一筋が人の出会いや別れ、人の定めを司ると言っていた妖怪の言葉を思い出しました。

「気をつけよ、人の世とはそのように簡単に変わってしまう、危ういものなのだ」

忘れ去られることに寂しさを覚え、一つの土地に長く暮らして愛着を持ちたくなかった妖怪は、長い間あちこちを渡り歩き、疲れ果てた先で、なんてん様の祠がある大木の洞に入りました。
そこで見つけたのが、幼い容莉枝です。

あるとき、大人になった容莉枝はただならぬ様子で、なんてん様の元へやってきました。
心配になった妖怪は、帰っていく容莉枝の後を追いかけます。
すると容莉枝の近くには、夏目が以前見かけた、お面の妖怪がいました。

お面の妖怪が容莉枝を狙っていると思った妖怪は、お面の妖怪を退けます。
その際、振り返った容莉枝と言葉を交わしてしまった妖怪は、津村椋雄が山の事故で死んだことを知り、さらに障りによって自身が椋雄に成り代わってしまったのでした。

映画の内容 結 夏目と人と妖の関わり

1:三匹のニャンコ先生と、失われた多軌の記憶の真相
椋雄に成り代わった妖怪から、これまでの話を聞いた夏目達。
人の記憶を変えるという障りが、なんてん様の大木に移り、その木の種から成った実をニャンコ先生が食べて分裂。
その内の一匹と一緒にいた結果、妖力を持たない多軌に影響が出たのでは、と推察しました。

障りの条件は、

  • 妖力を持った存在には影響がない
  • 近くにいると「最初からいた存在」になるが、離れると存在が忘れられてしまう

姿が変わった状態でも、近くにいる人間に不審だと思われなかったニャンコ先生の分裂体と、夏目達の町から離れたことで町民から存在を忘れられた多軌の現象は、条件とも当てはまります。

なお、ニャンコ先生が三匹に分裂した理由は、微妙なパーソナリティの違いから消化不良を起こし、障りがニャンコ先生の体とうまく適応するために、食べた実と同じ数に分かれたのではないか、ということになりました。

ニャンコ先生と多軌を元通りにするには、障りを一つに戻す必要があり、夏目と田沼は、まだ見つからない三号を探しに行きます。

田沼と分かれて三号を探しながら夏目は、椋雄もとい妖怪のさすらい続ける定めを子供の頃の自分に重ねていました。

一つ処に留まれず、誰の記憶にも残れず、ようやく出来た家族からも忘れられてしまうのは、藤原家で安寧を得た今の夏目には、耐えがたい恐怖です。

「でも、容莉枝さんにとって、椋雄さんと過ごした数年間は、嘘になるんだろうか」

夏目は悩みます。

2:名取の依頼とご老体の式
町中を走り回っていた夏目は、名取の操る人型の紙が飛んでいくのを見つけました。
名取は紙を自在に操り、情報収集や連絡役に使います。
『千と千尋の神隠し』で、銭婆が同じ技を使っていましたね。

名取が五丁町へ来た理由は「ご老体の式」を、任から解放するためでした。
式は主が死んだとしても、きちんとした手順を行わなければ、自由になることができません。
ご老体の遺族から依頼されてきた名取は、夏目に依頼対象の式「ハバキ」について情報を話します。

ハバキは、夏目が五丁町内で見かけたお面の妖怪のことでした。
ご老体の命令で「伝説の大妖」をずっと追っていたのです。

名取は夏目に、ご老体が追っていた大妖の話もします。
「人に交じって暮らしながら、最後にはその記憶を奪い去っていく、残忍なやつだという話だよ」
「伝説の大妖」とは、椋雄の姿をしている、あの妖怪だったのです。

名取の話から、ハバキが狙っていたのは容莉枝ではなかったこと、それを大妖が気づいていないことを知った夏目ですが、大妖のことを良く思っていないであろう名取には、事情を打ち明けられません。

田沼が回収した三号と合流した夏目は、椋雄の姿で容莉枝に別れを告げに行ってきた大妖に、ハバキの狙いと、ハバキを狙う祓い人の存在を伝えます。

覚悟を決めた大妖は、夏目に「名前を返してほしい」と静かに告げました。
大妖は名前を返してもらったあと、すべての障りを回収して、五丁町から去るつもりです。

大妖がいなくなれば、容莉枝からは椋雄と過ごした八年間の思い出がなくなってしまいます。

こっそりすべての話を聞いた名取は、今まで容莉枝をあざむいてきた大妖を祓おうとしますが、夏目は大妖が椋雄として過ごした八年間は、二人にとって大切な時間だったと懸命に説得するのでした。

3:夏目と戻った記憶たちのゆくえ
容莉枝のそばから離れるという大妖に名取は納得し、彼の式である柊、笹後、瓜姫の協力で夏目達はハバキの手から逃れます。

名前を返した「ホノカゲ」から、もんもんぼうのときと同じように、夏目の中へレイコの記憶が流れ込んできました。

木の洞の中に引きこもっていたホノカゲに、臆さず話しかけるレイコ。
ホノカゲも久々に人と話す喜びから、レイコに今までのいきさつを語ります。
障りの話を聞いたレイコは「良いことじゃない、誰も自分のことを覚えていないなんて」と言い切りました。

「私は、誰かに覚えていてほしいなんて、思わないわ」

そう宣言するレイコの顔は、どこか寂しげでもあります。
ホノカゲが名前を書いて渡した後、レイコはホノカゲの前に現れませんでした。
ホノカゲはたとえレイコが自分のことを忘れても、自分は彼女のことを憶えていようと考え、ずっとレイコのことを忘れずにいます。

ホノカゲに名前が戻り、彼を狙うハバキが式を振り切って襲ってきました。
一匹に戻ったニャンコ先生が斑に変化して応戦、夏目と名取達はハバキを式の任から解放することに成功します。

そしてホノカゲも、鳥に似た神々しい元の姿になり、夏目に容莉枝のことを託しました。

「僕が止めてしまった哀しみを、あの人が受け止め、乗り越える姿を、代わって見届けてくれると、嬉しい」

長年、容莉枝を見守ってきたホノカゲの頼みを受け入れた夏目に、彼は「あれは、障りなどではなかったのかもしれないな」と語ります。
忘れられることで一種の安堵も感じ、心安らかで楽しかった容莉枝との時間を最後にホノカゲは、もう人の世に戻ることはないと宣言して去って行きました。

ホノカゲの障りが宿った木からは光る綿毛のような形で力が漏れ出し、周りにはほんの短い間「ニセモノ」の姿が現れては消え、不思議で美しい光景が広がります。
ホノカゲがいなくなり、多軌の記憶や容莉枝の記憶も本来の時間のものになりました。

津村邸まで戻ってきた夏目は、容莉枝の様子を窺います。
容莉枝の瞳からは、涙がこぼれていました。

「どうしたのかしら、おかしいわね。急に椋雄のことを思い出しちゃって。変ねぇ、もう八年も経っているのに」

ホノカゲのいた痕跡は、光の粒となって世界から消えたのです。

4:ホノカゲが消えて、変わった世界
日常に戻った夏目がレイコの遺品を整理していると、大切に仕舞われた鈴を見つけました。
レイコの代わりに容莉枝へ鈴を返しに行った夏目は、容莉枝からレイコの印象を改めて聞くことになります。

「レイコさん、あの頃ちょっと怖い人だと思われていて。ごめんなさい。でもね、それは中学生の私達から見ると、かっこ良くもあって」

容莉枝は、鈴を落としたあの日、気丈な年上のお姉さんとして憧れの対象だったレイコから突然話しかけられ、ドキドキして思わず逃げ出してしまったと、夏目に告白します。
本当は「ありがとう」と言えれば良かったのに、と話す容莉枝を見て、夏目の中でくすぶっていたわだかまりが解け始めました。

「私がね、切り絵を始めたきっかけ」

容莉枝がそう言って夏目に見せた作品は、レイコの姿をモチーフにしたものです。
レイコが人には見えないものを、見ていたことに勘づいていた容莉枝は、自分にも切り絵の隙間を通して何か見られないかと考えてきました。

「ちょっとした行き違いで、レイコさんは、人と関わることを諦めてしまったのかもしれない。人にも、妖(あやかし)にも、こうしてレイコさんのことを覚えていてくれる人達がいる」

夏目は容莉枝の話を聞いて「誰かに覚えていてほしいとは思わない」と、寂しいことを言ったレイコのことを想います。

レイコのことを覚えている人や妖怪を通じて、彼女の人生の定めの先に自分がいる、話を聞くことができることの尊さを痛感したのでした。

夏目は容莉枝の作業部屋に、新作の切り絵が飾られていることに気づきます。
ホノカゲによく似た鳥の切り絵は、容莉枝が「この前見たもの」でした。

「そのときどうしてか、あれは椋雄なんだって思えて。今までずっと、そばにいてくれたような気がするのよ。でも、私はもう大丈夫だから」

穏やかに語る様子を見た夏目は、ホノカゲがいた八年間という歳月を経て、容莉枝の息子を喪った哀しみは、緩やかな着地を迎えたように感じられました。
そして夏目も、ちょっとした行き違いから気まずいままになっていた結城と会うことにします。

改めて顔を合わせた結城は、夏目に嘘をついていたことを謝りました。
謝罪を受けて、夏目は「嘘をついてでも、おれに関わろうとしてくれた」ことが嬉しかったと話します。

夏目が見ているものを見たかったんだ、と言った結城は、レイコに憧れた容莉枝と同じ考えでした。
今度こそ、手を取り合って笑顔で別れられます。

人と関わることを諦め、妖怪にばかり絡んでいたレイコ。
自分と似た部分の多い彼女の過去を知り、痛みに共感しながらも、夏目は人のことも妖(あやかし)のことももっと知りたいとニャンコ先生に語りかけました。

まっすぐな夏目の想いを受け、ニャンコ先生は、
「私が友人帳を受け取るまでの短い間だ、見届けてやろう」
と、くくり、物語は終わります。

劇場版は原作&今までのアニメを知らなくても楽しめる作品か

 

1~数話で完結するエピソードで構成された『夏目友人帳』は、

  • 主人公の夏目は妖怪が見える
  • 夏目の祖母が作った「友人帳」というアイテムがある

という、基本設定さえ何となくつかめば、どこからでも観られるのが魅力の一つ。

基本設定も、まずは上記に書いた二点を言葉通りに理解しておけば問題ありません。

特に劇場版は、各キャラクターを掘り下げつつ、一作だけで話がまとまっているので、むしろ原作やアニメより気楽な入り口になっている印象がありました。

  • 癒やされたい
  • 心温まる話が観たい
  • 妖怪ものに興味がある
  • 親子ものや家族ものに飢えている
  • 泣きたい
  • 豪華声優陣のアニメが観たい

一つでも当てはまれば一見の価値アリ、といえる作品で、登場人物の数だけ魅力が多い作品でもあります。

気になるキャラクターの話だけ読んでみる、観てみるというのもアリな楽しみ方です。

まとめ

 

「夏目友人帳」シリーズの世界観を、そのまま映画に落とし込んだ劇場版を紹介してまいりました。

このシリーズは、妖怪が見える孤独な少年・夏目貴志が、祖母・レイコの遺品である「友人帳」を通じて、人や妖怪と関わっていく物語です。

映画の内容を非常にざっくりネタバレすると、

祖母・レイコの過去を知る人に偶然関わった夏目が、妖怪が見えない人生にも妖怪が関わっている様子を目の当たりにする

という話になります。

これは「夏目友人帳」全体に言えるテーマであり、劇場版では夏目の過去や人間関係、妖怪達と築いた絆もしっかりまとまっていて、入門編にぴったりと言える作品です。

何より、夏目とニャンコ先生の絆がアツイ。

「ニャンコ先生だけ知ってる」という方にも是非、おすすめしたい映画です。



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