【ネタバレ有】アニメ『薔薇王の葬列』今見るべき?!愛憎うずまくダークファンタジー!!

引用元:コミックナタリー

『月刊プリンセス』で約9年間連載されていた注目の作品がついにアニメ化!!

本作は、歴史的脚本家・シェイクスピアの『ヘンリー六世』『リチャード三世』を原案とした中世・イングランドが舞台のダークファンタジーです。

中世ヨーロッパの戦乱期を背景に、男女二つの性を持って生まれた主人公・リチャードをとりまく人々の愛憎を描いた本作ですが、実は現代人に見てほしいキーワードがいくつも隠されていました。

今回はそのキーワードを紹介するとともに、アニメ『薔薇王の葬列』の見どころを紹介します!!

注意

以下、作品のネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください

 

薔薇王の葬列を無料で観るなら<U-NEXT>

ーーーU-NEXTの特徴ーーー

・U-NEXTは国内最大級の動画配信サービス
・新作・人気作が見れるポイントが毎月もらえる
・追加料金なしで雑誌も読み放題
・31日間無料で利用できる(途中でやめても1円もかかりません)

あらすじ

中世イングランド。ヨーク家とランカスター家は王位をめぐる戦争を繰り返し、世は『薔薇戦争時代』と呼ばれていました。

ヨーク家の三男として生まれたリチャードは男女二つの性をその身に受け、母からは「悪魔の子」と疎まれながらも、父からは真っ直ぐな愛情を受け育ちました。

リチャードの願いは、この世の光である父・ヨーク公爵が勝利し、イングランドを治める王位に就くこと。

しかしその純粋な願いは、大乱の戦火を前にあっけなく潰えてしまいます…。

戦いの渦中、自身の体に秘密を抱えながらも愛と絶望に翻弄されていくリチャード。

痛ましくも美しい邂逅と別離が、「悪」の道へとリチャードを誘っていきます…。

予備知識!原作から知る物語の世界

引用元:Wikipedia

『ロミオとジュリエット』や『ハムレット』などでお馴染みのウィリアム・シェイクスピアの史劇『ヘンリー六世』と『エドワード三世』の現代版といっても過言ではない『薔薇王の葬列』。

両作とも現代でも多数上演・映像化されている中世ヨーロッパの薔薇戦争を背景にしたイングランド王朝の栄枯盛衰に脚色を加えた物語ですが、本作にも通ずるキーワード「薔薇戦争」「ヘンリー六世」「リチャード三世」とは一体何なのか?

本作の紹介の前に、原案2作品から簡単に物語の背景を説明していきます!

薔薇戦争のきっかけとなったヘンリー六世

作品舞台となる中世ヨーロッパでは、まだ『国家』という概念が薄く、土地は数々の貴族たちによって治められていました。

そのため、各地では家柄の対立による内乱がしばしば勃発。薔薇戦争もイングランドで勃発した内乱の一つです。

この戦争では、ランカスターとヨークという貴族が対立しますが、両家の記章(ランカスターが赤薔薇・ヨークが白薔薇)にちなんで「薔薇戦争」と呼ばれています。

ランカスター家はこの頃イングランドを統治していた名門で、その勢力・領地は海をも亘り、ジャンヌダルクの活躍で有名なフランス百年戦争の渦中にも置かれるほどでした。

しかし、ランカスター家最後の当主であるヘンリー六世は百年戦争に敗れ、イングランドは大陸における領地を失ってしまいます。(これがきっかけとなり百年戦争も終結を迎えます。)

この敗戦による多面からの圧力は壮絶なもので、繊細な神経を持っていたヘンリー六世は気が狂ってしまいました。

急激な王家の衰退を前に、反旗を翻したのがヨーク家リチャードです。弱っていくヘンリー国王に代わり「我こそが正統な王だ!」と声を上げました。

それに対し、ヘンリーの妻・マーガレット王妃は息子を擁立することでヨーク家に立ち向かい、ここから約30年にわたる両家の勢力争い・薔薇戦争が始まります。

薔薇戦争の終わりとリチャード三世

激しい内乱の末、ヨーク家は勝利し三代に亘ってイングランドを統治しました。

三代目国王のリチャード三世は自身に対する反対勢力を徹底的に排除したことから、再びランカスター復興を望む声が高まります。

そして反ヨーク派の人々は、フランスに亡命していたヘンリー六世の異父兄弟であるヘンリー・テューダーを擁立し、両家の戦いが再び始まるのでした。

最終的にヘンリー・テューダーがリチャード三世に勝利し、ランカスター勢力を復古させることで薔薇戦争は終結を迎えます。

薔薇戦争後、ヘンリー・テューダー(ヘンリー七世)は息子と対立していたヨーク家のエリザベスを結婚させることでイングランドの統一

を図りました。

またヘンリー七世はウェールズというスコットランド名家の血族でもあり、二大勢力の繋がりを強固にさせたことからも歴史的に注目されている人物です。

『薔薇王の葬列』は、イングランドの歴史を大きく動かした薔薇戦争を舞台に、貴族たちの栄枯をリアルに表した作品です。

 

薔薇王の葬列を無料で観るなら<U-NEXT>

ーーーU-NEXTの特徴ーーー

・U-NEXTは国内最大級の動画配信サービス
・新作・人気作が見れるポイントが毎月もらえる
・追加料金なしで雑誌も読み放題
・31日間無料で利用できる(途中でやめても1円もかかりません)

登場人物

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

ヨーク家

リチャード(CV.斎賀みつき)

ヨーク公爵三兄弟の三男で本作の主人公。

全身黒づくめの風貌で華奢な体付き、左目は常に前髪で隠されています。

金髪碧眼の血統の中でも限りなく黒に近い髪と目の色を持ち、異質さを放ちます。

二つの性を合わせ持つ特殊な体に生まれ、実の母からは「悪魔の子」と罵られて育ちました。

対称的に愛情を注いでくれた父親に忠誠を立てていて、父を王座に就かせることを強く望んでいます。

(体に関する秘密は、実母とケイツビー以外誰も知りません。)

戦争の渦中でランカスター家に捕らえられた夜にヘンリーと出会い、それまで感じたことのない魂の安らぎを感じます。

ヨーク公爵リチャード(CV.速水奨)

リチャードたち三兄弟の父親。

優しく威厳があり、母に疎まれる三男に対しても自分と同じ名前を与え、他兄弟と分け隔てなく接します。

ランカスター家によって簒奪(さんだつ)された王位を奪還すべく、ウォリック伯爵と手を組み戦に挑みます。

セシリー(CV.久川綾)

ヨーク公爵の妻で三兄弟の母親。

リチャードを「悪魔の子」と罵り、ヨーク家に不幸をもたらす存在だと思い込んでいます。

エドワード(CV.鳥海浩輔)

ヨーク公爵三兄弟の長男。

朗らかで前向きな性格と卓越した美貌で周囲を魅了しますが、手に余る女好きなところが玉にキズ。

闘いの中で長男としての自覚が芽生え、ウォリック伯爵と絆を強めていきます。

ジョージ(CV.内匠靖明)

ヨーク公爵三兄弟の次男。

素直な性格でリチャードにも優しく接します。

思慮に欠ける部分があり、政争の中で思わぬ運命を歩むことになります。

ウォリック伯爵(CV.三上哲)

ヨーク公爵の参謀的存在。

戦争の中でヨーク家を勝利に導き、その後はエドワードを王位に就かせるために奔走し、キングメイカーと呼ばれています。

アン(CV.鈴代紗弓)

ウォリック伯爵の長女。

大人しい性格ですが、乗馬や狩りなどでは確かな腕前を持ちます。

幼い頃にリチャードと出会い、ほのかな好意を抱いています。

イザベル(CV.真野あゆみ)

ウォリック伯爵の次女。

姉とは反対に積極的な性格をしています。

エリザベス(CV.伊藤静)

ヨーク家に奪われた亡き夫の領地奪還を直訴しにきた未亡人。

エドワードに見初められ寵愛を受けることになりますが、復讐の機会を虎視眈々と狙っています。

ケイツビー(CV.日野聡)

リチャードが生れたころから仕えている世話係。

実母以外で唯一リチャードの体の秘密を知っていて、さまざまな面からリチャードのことを支えます。

バッキンガム(CV.杉山里穂※第1クール)

公爵。あるパーティーでリチャードに出会い興味を抱きます。

政治的知識に長け、リチャードに「お前のキングメイカーになってもいい」と告げます。

ジャンヌダルク(CV.悠木碧)

男装の罪で火刑に処されたフランスの魔女。

森の奥に亡霊の姿で存在しているとされ、リチャードの前にたびたび現れては心を揺さぶるような語り掛けをします。

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

ランカスター家

ヘンリー六世(CV.緑川光)

ランカスター家当主であり、物語が始まった時点ではイングランド国王の座に就いています。

敬虔なクリスチャンで、性格は穏やかな平和主義者。

妻の言われるがままに戦争を始めてしまい、強い罪悪感に苛まれています。

母の愛情に恵まれなかったリチャードの悲しみに寄り添い、精神的苦痛を共有します。

マーガレット王妃(CV.大原さやか)

ヘンリー六世の妻。

戦争を好まない夫・ヘンリーとは対照的に、ヨーク家との戦いでは自ら率先して指揮を執り、残忍な手段も厭わない性格です。

エドワード王太子(CV.天﨑滉平)

ヘンリーとマーガレットの息子。性格はヘンリーとは対照的に自己中心的。

ヘンリーとは違う形でヨーク家を捕らえた際にリチャードと出会い、恋に落ちていきます。

みどころ!男女二つの性を持つ主人公・リチャード

本作で注目すべきは、「男性・女性の両方の性を合わせた体を持つ」という特徴的な主人公・リチャードです。

亡霊として現れるジャンヌダルクが象徴しているように、その体は胸の膨らみなど女性的な外見的特徴を持ちながらも、リチャード自身の性の意思は男性です。

モデルとされている原案の中のリチャード三世も、生まれながらにしてくる病という障害を負っていたようですが、本作のリチャードに与えられたこの特徴の意味は何でしょう?

その心身のギャップから生じるリチャードの心の変化や時代背景を含む周囲からの影響は、性の多様性が注目される現代に大切なものを投げ掛けているように感じます。

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

父に忠誠を誓う男らしさと恋に目覚めた乙女心

第一話で描かれるのは、ランカスター・ヨーク両家の対立による薔薇戦争の勃発ですが、この一話だけでもリチャードの抱く心の葛藤を存分に感じることが出来ます!

唯一親としての愛情を注いでくれた父・ヨーク公爵に絶対的な忠誠を立てるリチャードは、暇さえあれば武芸の鍛錬に打ち込み、一日も早く戦場で父の役に立つことを夢見ていました。

戦は当初王権を握っていたランカスターが優勢。

ヨーク公が心身共に疲れ果て帰還した時には、傷ついた父に寄り添い懸命に鼓舞するリチャード。

その強い信念が、男性キャラも多く担当していることで知られる斎賀みつきさんのキャラクターボイスでより立体的になり、リチャードの男性らしさが見事に確立されています!

ところが後半になるとその不動の男らしさが一転。

リチャードはヘンリーとの出会いによって、初めて他人に心を開くことの心地の良さを感じることになります。

今まで自身を男性だと信じ続けていたリチャードが抱いたこの感情こそ、後に初めて男性に抱く恋心へと発展していきます。

その感情の芽生えも物語の展開と一緒に注目していきたいところです!!

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

中世社会から見えてくるこれからのジェンダー

近年よく耳にするようになった性的少数者を指すLGBTQ(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender, Queer / Questioning)という言葉。

自身の体の在り方と心の在り方で葛藤する主人公・リチャードもこの言葉がさす少数者の一人です。

歴史を遡ってみると、いつの時代・どこの国にも性的少数者は存在していましたが、そういった人たちの在り方は今よりもずっと窮屈で苦しいものでした。

本作でもリチャードが自身の体の秘密を知っている母親に「悪魔の子」と罵られている通り、ヨーロッパでは悪魔は両性的な性質を持つものとされています。

リチャードの性に関しては明確な描写があるわけではありませんが、仮に継承権のある男児の出生が望まれていた家庭で女性の体に生まれてしまったと想像してみましょう。

(一見ベルばらのオスカルとも似ているように見えますが、オスカルは自他共に女性であることを認知されていたので心的苦痛は比べるまでもないかと…)

その性を理由に母からは当然のように愛情を受けたことが一度もなく、成長期で自身の体に変化が見え始めてもそれをバレないように隠しながら生きる

男として振る舞っていれば当たり障りなく周囲から見てもらえますが、自身の性を目にすることなく生活することは誰しもできません…。

不完全なリチャードの心は今後さらに恋愛や政権などの荒波に呑まれていきますが、そういったシーンの中でリチャードはどう感じ、立ち回っていくのか?

現代でも周囲には理解され難いマイノリティーの葛藤を知る材料としても注目していきたいです。

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

葛藤を続けるリチャードの進む道とは…

主人公・リチャードのモデルとされている史劇の中のリチャード三世は、巧みな話術と狡猾・残忍な策略で政敵を次々と亡き者にしていく悪しき国王として描かれています。

物語が始まった現時点のリチャードからはそういった要素は感じられず、むしろ正義感や忠誠心といった真逆の印象を強く受けます。

しかし、公開されているあらすじからも今後の展開は明るい方へ進まないことは明らかです。

原案の史劇を知っていれば大まかな話の展開は読めてきますが、リチャードの性にまつわるオリジナリティがあまりにも大きすぎるので、ヨーク家・ランカスター家が具体的にどう堕ちていくのか…?全く想像がつきません…!!

そういった点からいうと、原案を知っている人も知らない人も最後まで楽しめる作品なのかもしれません。

感想

実のことを言うと、私はカタカナ名を覚えるのが大の苦手で、世界史はまるでダメな人間でした…。

それでもこの作品を見ようと思ったキッカケは、原作者・菅野文さんのファンだったからです。

菅野文さんの代表作といえば『乙男(オトメン)』という実写化もされたラブコメディですが、私はそれ以前に描かれたバッドエンド作品のファンでした(笑)

菅野さんの絵のタッチはとてもシャープ且つリアルで、アクション描写もかなり多め。

内容も恋愛よりドロドロとした感情を書き出すのが上手くて「少女漫画」という枠でその才能はとても収まらないと思っています。

そんな菅野さんが世界的にも悪名高い『リチャード三世』を描くと聞いた瞬間、今まで以上のバッドエンドへの期待が一気に高まりました!!

オリジナル要素の高い作品ですが、魅力的なキャラクターのビジュアルとアニメならではの音声や映像の演出が作品の世界観をより完璧に作り上げているので、見るたび続きか気になって気になって仕方ありません!!

まとめ

引用元:TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

現代でも多くの人から注目されるシェイクスピアの史劇を原案としたアニメ『薔薇王の葬列』。

イングランド史上最悪の王とされるリチャード三世を主人公に、性にまつわるタブーを大胆に取り上げ、原案や史実を知っている人でも予測不能なダークファンタジーに仕上がっています。

「悪魔の子」の烙印を押され育ったリチャードがどのように王座を奪い、そこから堕とされていくのか…。ぜひ、ご覧あれ!!

 

『超お得!』漫画も映画もアニメも見放題のU-NEXTがおすすめ!

U-NEXTトップ
見放題作品数が圧倒的! U-NEXTは見放題作品数がダントツナンバーワンの動画配信サービス!
  • 漫画も映画もアニメも圧倒的な見放題作品量(映画だけで21万本以上)
  • 新作も1,200円分視聴可能
  • 無料お試し期間中も600ポイントを貰える
  • アダルト作品も充実
  • 雑誌、電子書籍サービスも無料で楽しめる

「無いエンタメがない」と言われるぐらい映画やアニメ、漫画、さらにはアダルト作品などラインナップが充実しています。

私も4年以上愛用していますが、生活が本当に便利になりました。好きな作品がたくさんあるので家に帰るのが本当に楽しみです♪

お笑い人間の爆笑問題の太田さんがイメージキャラクターを務めていたことでも有名ですね。

映画だけで約21万本以上もの作品が見放題な上に、漫画もアニメも盛りだくさん。最新作もたくさんレンタル配信されていますよ♪

U-NEXTは「31日間の無料体験」を実施しています。

無料期間内に解約すれば追加料金は一切かかりません。

毎月もらえる1,200ポイントでお得!

U-NEXTでは毎月1,200ポイントが付与されます。

月額料金は1,990円(税込2,189円)ですが、1,200ポイントをもらえることを考えると、実質989円とかなりお得になります。

さらにポイントを使ってレンタル作品の購入や、映画鑑賞チケットへの交換が可能です!

VODサービスや漫画アプリはたくさんありますが、正直U-NEXTだけで充分です。私も色々試しましたが結局U-NEXTが一番でした!

はっきり言って試さないのは損ですよ!合わなかったら無料期間で辞めてしまえばOKです。好きな映画を好きな漫画を好きなだけ楽しみましょう! 見逃し配信バナー

U-NEXTを無料体験してみる

U-NEXTについてもっと詳しく知りたい方は→U-NEXTの特徴と使い方をわかりやすく解説!