美大を決意した高校生の青春漫画「ブルーピリオド」1巻ネタバレ

引用:「ブルーピリオド」1巻

漫画「ブルーピリオド」は、このマンガがすごい!2020、マンガ大賞2020 など数々の賞を受賞し、今年2021年にはアニメ化も決定している話題の漫画です。

主人公の矢口八虎は、毎晩不良友達と遊んでいますが勉強もでき、誰からも好かれる器用な高校生。

しかし親の望み通りに勉強し、賢く生きようとする一方で、熱中できる物がなく物足りなさを感じる、そんな悩みを抱えています。

美術のある授業をきっかけに絵の楽しさに目覚め、先生や友人の言葉に背中を押されて美大進学を決意しました。ある意味東大より難しい芸大を目指し、全くの素人から努力を始めます。

表紙もそうですが、キャラクターの描写が綺麗なだけでなく、絵がテーマの作品ということもあり描かれる風景もしっかり描き込まれていて美しいです。

このネタバレを見て気になった方は漫画だとさらに楽しめると思います!

 

 

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※以下ネタバレ注意です!

登場人物

 

矢口八虎 (主人公)

金髪にピアスのDQNな見た目の高校2年生。努力家ですが何でもできる天才肌だと思われています。趣味は夜な夜な友人宅でするスポーツ観戦。学校生活にはそこそこ満足していますが、どこか本気で楽しめないところがあります。

美術の先生

常に穏やかな態度ですが意外と食えないおばあちゃん先生です。美術部の顧問でもあります。

ユカ

本名は鮎川龍二(あゆかわ りゅうじ)と言います。高校2年生の美術部員です。学ランの下にスカートという女装男子ですが、違和感がないため男女ともに人気があります。八虎は会うたびに口論になってしまうようです。

森先輩

美術部で1番絵が上手い3年生の小柄な女子です。いつも穏やかだが絵に集中すると豹変します。

高橋世田介

美大予備校で出会った無愛想な男子。絵を描いた経験は少ないのに反則級に上手い天才です。

あらすじ

堅実な大学を目指す八虎

主人公、矢口八虎 (やぐち はちとら) はテストで4位を取れるほど勉強ができ、人づき合いも器用な高校生です。遊んでいるために誤解されますが実は他人より努力しているだけ。

なんでも出来る天才肌のように思われ、褒められるたびに虚しくなってしまいます。

そんな八虎に変化を与えたのは、サボれるからという理由で選択した美術の授業でした。その日は「私の好きな風景」を2時間で描くという課題が出ます。八虎は無難に、おばあちゃん先生が好きそうな山や海を描こうか、と考えていました。

しかし、ふざけ半分で自分の彼女の胸を描こう、と笑っていた友人に、先生はなんと「すっごくイイ」と褒め、描く際のアドバイスまでしていきました。

何を良しとされるのかわからなくなった八虎は、課題に手をつけられませんでした。いったん家に帰りますが、タバコを忘れたことに気づき取りに戻ります。美術教室に行くと、おばあちゃん先生に会います。

他人に合わせすぎてしまう八虎を見抜き、君にとって価値のあるものが知りたい、と自分に素直になるようにアドバイスします。

その帰り、友人たちと夜中にスポーツ観戦しながら八虎は先生の言葉が脳裏をよぎりますが、先生の言葉は理解できない、自分に素直なやつなんか社会で生きていけない、と頭の中で反論します。人間関係に波風立てないように自分を抑え、本当は苦しい勉強も我慢している八虎が、この言葉に反感を覚えるのは当然ですよね。

反論しながらも、テレビの向こうの選手が優勝したシーンで、友人たちと歓声をあげながら考え続けます。

「なら一体この感動は誰のものだ?」

「これは俺の感動じゃない」

という思いが頭から離れません。

その後友人たちと家に帰りながら、静かで青い光に満ちる渋谷の早朝を好きだなと思い、自分の素直な思いを口に出します。

その時は同意が得られず、知り合いが言っていた事にしてしまったのですが、美術の授業でその景色を素直に描く事にしました。

紫や緑など色んな色を下地に青を塗り、それまでの八虎には考えられないほど没頭します。彼には珍しく絵は未完成でしたがユカや他の生徒も綺麗だと賞賛しました。

八虎の友人も海か空かと言い合っていましたが、一人が「もしかして早朝か?」と問いました。その言葉を機に皆理解を示し、八虎の目にはこんな風に見えてるのか、といった友人たちの感想に、思わず泣きそうになります。

勉強も人間関係もノルマのように感じていた八虎がはじめて本心を表現でき、それが当然のように受け止められた瞬間でした。

引用:「ブルーピリオド」1巻

美大志望を決意

絵の楽しさを知った八虎は家で昔のスケッチブックを見つけ、自室の窓からの景色を描き始めます。時間の無駄だと言い聞かせながらも描く手が止まることはありませんでした。

八虎が絵を描くシーンでは、心理描写なのか、八虎が無重力に浮かびながら街を散歩しているかのように描かれます。絵を描くのが楽しいという気持ちも伝わるようで心が躍ります。

その絵を完成させると美術の先生に見せに行きました。

そこで、美大に行くメリットは何か、絵は趣味ではダメなのか、と正直な疑問をぶつけると、先生はそれは大人の考えだと諭します。続けて、好きなことを1番頑張るのは普通のことではないか、と社会のレールとは正反対の言葉を返しました。

ハッとした八虎は芸大志望を決意し、ついに美術部に入部します。

夏休みに入ると厳しかった美術部の課題を終わらせます。ほぼ毎日というストイックさで描いたデッサン30枚は成長が見えると部活仲間にも褒められます。

引用:「ブルーピリオド」1巻

季節も移り12月、武蔵野美術大学の合格発表が出る日。森先輩の結果報告を待ちます。予備校に通う先輩の絵は八虎が思わず足を止めたほど上手いのですが、予備校では順位が下だと聞き、自分に美大を目指せるのか不安でした。

予備校に行くかどうか迷っていると、幸い部室に来た先輩が持ってきたのは合格の知らせでした。

それを聞いて、先輩の絵をすごいと思った自分は井の中の蛙じゃなかった、と感動します。親に言わなければと言うこともあり躊躇していた八虎も予備校に行き、先輩と同じ油画科を目指すことを決意しました。

ユカも共に予備校の冬季講習にいくことにします。いざ学校に入ると部活とは違う緊張感に一瞬たじろぎながらもその緊張感を気に入りました。

課題の石膏像を描く時間が終わり、全員の絵が並べられると講師も批評がないほど上手い絵がありました。

石膏像を描くのは初めて、という言葉に天才の存在を目の当たりにし、

「俺さぁ…ただの人なんだな…」と愕然とつぶやきます。

しかし隣で聞いていたユカは、賞賛するだけでなく自分と比較しているのは、同じ土俵で戦う意思があるからだと捉えます。

「悔しいと思うなら、まだ戦えるね」

ユカの言葉に自分はまだ絵を描き始めたばかりだ、努力で食らいついていこうと決意しました。

 

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画法の解説

引用:「ブルーピリオド」1巻

八虎たちが描くもの、目に見えるものとは即ち光ですよね。

光が脳に至るまでには距離や空気、目の仕組みによって様々な現象が起こっていて、その経験を利用して平面上で距離感を錯覚させてしまうトリックが遠近法です。

上手く利用すればトリックアートのように、飛び出す程の立体感を与える事もできます。画法を調べると意外と論理的に描かれていることが分かり面白いですよ。

一巻に登場した8種類の遠近法と色相環を解説します。()の中は専門用語も含まれるので大まかな説明でいいという方は読み飛ばしてください。

遠近法

重畳遠近法:ある物体の一部を他の物体で隠すことで奥にあることを示す方法です。距離感を感じさせるため、一部をわざと隠して遠近感を出すこともあります。

斜投遠近法:1番手前の面(正面図)と同じ比率で奥の面を描きその間を斜線で繋ぐ、数学でよく使われる図法です。全て実線だと正面図が分からなくなり、二通りの見方ができるのが面白いです。

曲線遠近法:魚眼レンズのように焦点に近いものほど大きく描き、周囲の物は球に沿うように小さく描きます。これを使った錯覚アートも見たことがあるのではないでしょうか。

色彩遠近法:色の心理作用や自然現象に基づいた遠近法です。手前を圧迫感のある暖色(前進色)で、奥は落ち着いた寒色(後退色)で描きます。色が逆だと手前と奥が反転して見えて面白いです。

空気遠近法:青系の波長が短く、空気中で散乱しやすいために遠くの山が青く霞んで見えるのを真似たものです。遠くは青系の色でぼんやり、近くのものは暖色で細部まで描きます。中世の風景画は茶色、緑、青の順に遠くなっているのがわかりやすいです。

消失遠近法:距離のある物程はっきり見えない薄霧の中を真似たような手法です。手前はハッキリと、逆に遠くのものを霞ませて描くことで距離を認識させます。

線遠近法:透視図法とも言います。真っ直ぐ伸びた道の輪郭が遠くの一点で交わって見えるのを再現する書き方です。物の輪郭が一点に向かって収束していくように描きます。

上下遠近法:地平線に近いものほど遠いことを利用したものです。遠くのものは画面上に、手前のものは下の方に描きます。

色相環

八虎が渋谷の早朝の絵を見せたとき、先生は色相環を使って類似色や補色を教えました。同時に、無意識とは言え類似色を選ぶことで爽やかさを保たせているのを、素晴らしいセンスだと褒めました。

色を体系化するために、似た色の順で輪っかの形に並べたものが色相環です。

補色とは色相環の対極の色どうしで、例えば青とオレンジ、赤と緑、黄色と紫などです。

類似色は色相環の中で近い色どうしで、緑←青→紫、オレンジ←黄色→黄緑 などを言います。

濁る混色、淡い混色

ではなぜ類似色だとあまり濁らず、補色だと黒ずんでしまうのか説明します。

MEMO

現実の色はざっくりいうと、青、赤、黄、黒の4色の光から成り立っています。※1

 

先生が青色に赤を重ねると鈍くなってしまうと言ったは、青赤黄の三原色の性質にありました。

この三原色は黒を作る色でもあり、混ぜれば混ぜるほど濁って黒に近づきます。※2

逆に混ぜる色が少ないほど鮮やかな色のままです。

 

※1(正確には C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=ブラック、と呼ばれます。

因みに懐中電灯やスマホだとRGB、レッド、グリーン、ブルーの三色で、混ぜるほど一番眩しい白に近づきます。

スマホの画面に水滴がかかるとこの3色がよく見えます。)

※2(色を加えて濃くするので加法混色と言います。)

 

八虎の青い渋谷の絵は、彼が無意識に補色より差の少ない、緑や紫などの類似色を選んでいたので濁りませんでした。

これは色の要素を見るとわかりやすいです。青の補色であるオレンジですが、

オレンジ=赤+黄色

なので青の要素がありません。それに対して、

緑=青+黄色

紫=青+赤

という混色でつくることができ、青の類似色にはどちらにも青色という共通点があるのです。

つまり、黒を作るための三原色のバランスがかなり青に偏っていて、その分黒から遠ざかっている状態だったのです。そのため、八虎のイメージのままの爽やかで濁りのない景色に仕上がったのでした。

感想

美大を目指すまでの経緯がアツい!

引用:「ブルーピリオド」1巻

堅実な大学を選ぼうとしていた八虎が、美大に憧れて目指すまでの経緯がしっかり描かれ、いかに絵の良さにハマっていったのか描かれています。

夢か就職か、今まさに悩んでいる途中という人や、大学受験を控えた高校生は特に共感できる内容だと思います。

八虎に熱中出来るものがなかったのは、嘘の当たり障りのない自分を演じていることが原因で、本心を隠し結果的に事なかれ主義な生き方をしているこの姿に、共感できる方も多いのではないでしょうか。

なんでもノルマのようにこなしていた彼が時間配分も忘れるほどに没頭していた場面は感動ものです。そんな彼が素直な考えを絵をきっかけに表現したのに勇気を貰いました。

人間関係に共感できる

八虎の両親は対照的な意見を持っていて、口癖にもそれが現れています。

「学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ」

という父親に対して母親は、

「遊んでばかりいないで勉強しなさい」と言います。

その言葉の間を歩くように不良友達と遊びながらも、勉強でも高い成績を収め、堅実な大学を考えていました。部屋に大学案内を置き、友達のテストの点まで聞く母親は過干渉というか、自分の親がこうだったら苦しそうです。

しかし「東京藝術大学」と書かれた志望調査を見つけショックを受けていた母親も、美術部の課題に埋もれて寝る八虎を見て応援しなきゃいけない、と意見を変えてくれました。行動で語ってみせた八虎の姿に感動しました。

社会生活の中で抑え込んでしまう素直な感性、それに熱中する楽しさも思い出させてくれる漫画でした。

このように内容も熱い青春を感じられて感動するのですが、キャラクターや風景の描き方が綺麗で、文字では語れない素晴らしさがあります。

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