落語家の光と闇を描く! アニメ「昭和元禄落語心中」を 楽しむために①

 

近年、子育ても一段落してひとりで映画を見に行く機会が増えました。最近は、アニメーション作品をみることも多くなりました。劇場に入って驚くことは、同世代や私より年上の方が多いこと。私のまわりでもアニメを楽しむ大人が増えていると感じていましたが、あらためて多いのだなあと実感します。

TVアニメも大人がゆったりと楽しめるものが増えていると思いませんか。『昭和元禄落語心中』もそのような作品のひとつ。落語ひとすじに生きた孤高の落語家と彼を取り巻く人々の物語です。

伝統を受け継ぐ彼らの苦悩や喜びを、激動の時代、昭和を舞台に描くフィクションですが、現代の私たちの心も震わせる素敵な作品です。これから、作品の魅力をたっぷりと紹介していきます。

※以下ネタバレが含まれますので、お気をつけください。

 


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登場人物を紹介します

引用:公式サイトより

有楽亭八雲

戦前から戦後、平成まで長く活躍した落語家。前座名「菊比古」で、そのまま真打ちに昇進。その後、落語の大名跡である「八雲」を襲名しました。古典落語を中心に廓噺(くるわばなし)や怪談など、じっくり聞かせる噺を得意としています。芸者の家に生まれ、男子ながら踊り子の修行をしましたが、足の怪我で断念。母が世話になったという七代目八雲に弟子入りします。実家での修行で身に付けた踊りや三味線がその後落語家の道でも生かされることになります。

 

与太郎

刑務所に服役中、八雲の落語を聞き感激し、弟子入りを決意します。弟子を取らないことで有名な八雲に、体当たりで直訴。何故か許されて入門します。刑務所に入る前はヤクザと付き合いがあったようです。

 

小夏

八雲の養女。八雲の兄弟子であり、早世した落語家、有楽亭助六の娘。子どもの頃から父親と父親の落語が大好き。幼い頃はそば屋で落語をやっていました。大人になってからも父親のネタ帳を大切にし、弟子入りした与太郎の稽古に付き合ったりと落語への造詣があります。子どもの頃、両親が事故死。その場にいたという八雲のことを「親の仇」と憎んでいます。

 

松田

七代目、八代目と二代にわたって有楽亭八雲の身の回りの世話や運転手を勤めている付き人。有楽亭一門の生き字引のような存在です。

 

有楽亭助六

八雲の兄弟子であり親友。憧れの落語家であり、永遠のライバル。前座名は「初太郎」。少年の頃、八雲と同じ日に弟子入りし、兄弟弟子として修行の日々をともに過ごしました。笑わせる噺、聞かせる噺、何でもできる天才肌の落語家。しかし師匠方といざこざを起こしたことがきっかけで破門されてしまいます。その後芸者だったみよ吉との間に小夏をもうけますが、みよ吉とともに突然の事故に合い亡くなってしまいます。

 

みよ吉

向島の芸者。八雲が菊比古の名前だった時代に師匠の紹介で知り合いしばらく付き合います。しかし菊比古が真打に昇進する少し前に別れてしまいます。その後、破門された助六と夫婦になり、小夏を生みますが、故郷での不慮の事故で助六とともに亡くなってしまうのでした。

 

アニメ1期序盤のあらすじを紹介します

引用:公式サイトより

元チンピラの与太郎は、刑務所の慰問で聞いた八代目有楽亭八雲の落語『死神』が忘れられませんでした。出所後、真っ先に寄席に向かい、八雲に弟子入りを懇願。今までひとりも弟子を取らなかった八雲でしたが、なぜだか与太郎を内弟子にすることにしました。

内弟子になった与太郎でしたが、なかなか師匠に稽古をつけてもらえませんでした。そんな時、小夏が稽古につきあってくれることに。小夏が持つ父親のネタ帳やレコードから、二代目助六の落語の型を真似し稽古をします。

八雲はどこか助六に似た空気を纏う与太郎が師匠の自分ではなく、助六の芸を真似るのは当然だろうと思いながらも、複雑な思いを抱くのでした。

八雲の独演会の日、舞台袖に控えていた与太郎は、八雲の落語『死神』を聞きながらいびきをかいて眠ってしまいます。即座に破門を言い渡された与太郎でしたが、帰るところもなく師匠の家の前で泣いているところを小夏に声をかけられます。

小夏のはからいで八雲と対面できた与太郎は、ここに居させて欲しいと頭を下げます。すると八雲は、与太郎に3つの約束をするように告げます。

二つ目昇進まではうちで面倒をみるから、助六と八雲の落語すべてを覚えること。

かつて助六と約束して果たせなかった「落語が生き残る道」をつくること。

絶対に、私より先に死なないこと。

そう言うと静かに自分と助六を巡るむかし話を語りはじめるのでした。

『昭和元禄落語心中』は落語を愛した人々と彼らを愛した人々との絆の物語です。

 

原作、制作スタッフについて

引用:公式サイトより

TVアニメ『昭和元禄落語心中』の第1期は2016年1月 から4月に放送されました。
原作は、雲田はるこによる漫画で『ITAN』(講談社)2010年零号(創刊号)から2016年32号まで連載しました。

アニメーション制作は『薄桜鬼』『ぬらりひょんの孫』のスタジオディーン。監督は『かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~』の畠山守です。

 


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ふたりの関係から生まれる作品の魅力

引用:公式サイトより

落語家は笑わせるのが商売。彼らの落語は私たちの心を明るい「光」で満たしてくれます。しかし、この物語では芸を極めるために苦悩する主人公たちの「闇」の部分が浮き彫りにされています。ここからは、八雲と助六の関係が映し出す光と闇を追いながら作品の魅力をお話します。

 

注意
「八雲」や「助六」というのは高座での呼び名で、時期により呼び名が変わります。八代目八雲が初めて師匠に付けてもらった名は「菊比古」。助六は「初太郎」でしたが、二つ目になったときに「助六」を名乗ります。ふたりの過去を語るこの章では、助六はそのまま表記しますが、八代目八雲は「菊比古」と書くことにします。ふたりの師匠、七代目八雲は「師匠」と表します。

出会い(前座のころ)

偶然同じ日に弟子入りしたふたりでしたが、性格や見た目はまるで正反対。日払い労働者が集まる「寄せ場」で、ある老人から落語を教わった助六は「八雲になりたい」と意気込んで入門しました。一方、菊比古は半ば母に捨てられたように入門が決まったといいます。不思議と菊比古はそのような惨めな身の上を助六には包み隠さず話すことができたのでした。

師匠に小遣いをもらって一緒に銭湯に行く場面は、お互いに育った環境は違うけれど、これから仲良くなるんだろうなと思える微笑ましいシーンです。

菊比古は助六の笑わせる落語が大好きでそれを真似しようとしますが、上手くいきません。菊比古は自分の落語が上達しないのは、学校に行っているからで、助六は1日中落語の稽古ができるから上手いのだと思っていました。夜、寄席に出れば実力の差は歴然。菊比古はどんどん先へいく助六に焦りを感じていました。

助六は、菊比古には声を張らない色っぽい噺が似合うのではと助言しますがこの時の菊比古にはピンときません。それに気付くのはもう少し先のことになります。

約束(二つ目のころ)

太平洋戦争の後、ふたりとも二つ目となり、師匠の家を出て一緒に暮らしはじめます。まだ落語だけでは暮らせないので、菊比古は昼は飲食店で給仕の仕事、夜は寄席に出るという生活。それに対して助六は僅かな稼ぎも飲み代に使ってしまうというありさま。時折女性を連れて帰ってくることも。

しかし、助六が寄席でみせる落語は素晴らしく、見事に客の笑いをとります。まさに彼が信条とする「人のための落語」がそこにはありました。そのような助六の様子は、稽古する時間がなく満足のいく落語ができない菊比古をさらに苛立たせるのでした。

久しぶりの師匠稽古を付けてもらった菊比古でしたが「真面目で、隙がない」といわれてしまいます。助六ほどとはいわないが少し遊んだほうがよいと、師匠に紹介された向島の芸者、みよ吉と付き合うようになります。

ある日、二つ目が集まり鹿芝居(若手落語家による芝居)をやることになり、菊比古は弁天小僧を演じます。当日舞台の上で皆の視線を浴びるうちにその心地の良さに気付いた菊比古は、それによってさらに引き出されていく自分の知らない自分の姿に驚くのでした。

この日舞台に立つ菊比古のためにみよ吉が綺麗に弁天小僧の化粧をしてくれます。実家にいた頃の修行の経験が生かされたのでしょうか。外見だけでなく仕草からも色気がにじみ出ていました。落語をしている時よりも堂々と見える菊比古がとても素敵なシーンでした。

舞台のように落語もできたらいいのにと思う菊比古は、むかし助六が色っぽい噺をやったらいいと言っていたことを思い出します。勉強会で『品川心中』を見事にやりきった菊比古は、自分にとっての落語は、自分が自分らしくいるためものだと思うのでした。。

人情噺が得意な天才肌の助六、廓噺が得意な努力家の菊比古。ふたりは人気と実力を兼ね備えた落語家に成長していました。

菊比古は師匠に頂いた紋付きまで質(しち)に入れてしまった助六のために着物を誂えてやります。まるで保護者のように助六の世話をやく様子は、菊比古と付き合うみよ吉が嫉妬するほど。

とくに、助六が菊比古の膝枕で耳掻きをされながら眠るシーンでは、客観的に見ている私まで助六にやきもちを焼いてしまいました。

テレビなど新たな娯楽が現れるなか、落語が生き残るには新しい落語、客にうける噺をやらなくてはと思う助六でしたが、一方で変わらないものも必要だと考えます。自分は新しいものをやるから、変わらないものは菊比古にやってほしい。ふたりで落語が生き残る道を作っていこうと菊比古に話します。菊比古も喜んでそれに同意するのでした。

菊比古は助六の才能を愛していましたが、同時にそれを羨ましくまた恨めしく思っていました。自分に無いものを持っている助六に嫉妬していたのです。しかしこの頃は自分の落語を見つけたことで気持ちが楽になった様子がうかがえます。

ふたりが約束をかわすこの場面では、助六とともに歩んでいこうと心から思っているのだと感じました。

別れ(真打昇進のころ)

ついにふたりの真打昇進が決定。しかし助六は真打襲名の公演で、同席した落語協会会長の十八番(おはこ)を勝手に披露したことがきっかけで、師匠と言い争いになります。思わず「師匠の落語は古い」と言ってしまった助六に激怒した師匠は「八雲の名は菊にやる」と言い放ち、助六を破門してしまいます。

一方、菊比古は師匠とふたりで地方巡業をしてから、さらに落語が楽しいと思うようになっていました。忙しくなった菊比古は、みよ吉と会う機会も減り次第に疎遠になってゆきます。そして、真打昇進の頃、ついにみよ吉に別れを告げたのでした。

助六は、菊比古がみよ吉と距離を置くようになった頃からみよ吉と会うようになっていました。師匠に破門された助六と菊比古に別れを告げられたみよ吉は、心に受けた傷を互いにいたわるように惹かれあっていきます。そして、みよ吉の故郷、四国で一緒に暮らすため東京を離れることになったのです。

それから数年、菊比古は師匠と親子会を開きます。しかし、師匠は自分の出番のあと突然倒れてしまい、その後亡くなってしまいます。

 

MEMO

師匠の告白と菊比古の決意

寄席で倒れた師匠の枕元で菊比古は師匠の兄弟弟子の話を聞きます。

その人は弟子入り後、次の八雲は自分だと自信満々の態度をとります。師匠はどうしてもその人のことが許せなかったようです。当時の八雲(六代目)は師匠の父親でしたが、息子の立場を利用して父親に「次の八雲は息子に譲る」と公の場で宣言させてしまいます。それきり一門を抜けて行方知れずになったその人こそ、初代助六だというのです。

 

先日自分が破門した助六が、彼の弟子だということは、初対面の時に自分の前で初めて見せた落語ですぐに気付いたのだと言います。師匠は八雲の名のために、ふたりの助六に背を向けたことになるのです。八雲の名跡を巡る争いと助六という名にまつわる因縁。菊比古はそれを知ったことで、やはり助六にこそ八雲を継いでほしいと心から思うのでした。

再会(二人会のころ)

八雲の名跡を誰が継ぐか、悩んだ菊比古は、協会にしばらく休みを頂いて助六を訪ねます。みよ吉の故郷を訪れた菊比古は、そば屋で落語する助六の子、小夏に出会います。

だらしのない助六に代わり小夏が稼いでいるのです。みよ吉は家を出ていって帰ってこないといいます。菊比古は助六に借金返して仕事を探すようにすすめます。そしてしばらくここで過ごすことにしました。

ある日菊比古は小夏にせがまれ助六が得意な『野ざらし』をやりますが、助六のように出来ないばかりか、途中からその先を思い出せなくなります。そこへ助六が割り込んで来て、一緒に『野ざらし』をやるシーンは、ふたりの息がぴったりあってとても楽しいです。見ている小夏の反応もかわいらしくて大好きです。

そんなある日、旅館で落語をしてほしいとの依頼があり、そこで菊比古は助六と二人会(ににんかい)を開くことにします。助六の落語は、久しぶりのはずなのにブランクを全く感じさせないものでした。お客や小夏の楽しそうな様子に私の心もあたたかくなりました。菊比古と助六の友情を再確認した二人会でした。

二人会の後、菊比古は助六にみよ吉と小夏とともに一緒に東京で暮らそうと誘います。しかし、その夜、助六とみよ吉は不慮の事故で突然亡くなってしまうのでした。ひとり残された小夏とともに、菊比古は東京へ帰ります。そして傷ついた心が癒えぬまま、落語協会会長のすすめで菊比古はついに八代目八雲を襲名するのでした。

まとめ

引用:公式サイトより

・『昭和元禄落語心中』は落語を愛した人々と彼らを愛した人々との絆の物語です。

・TVアニメ『昭和元禄落語心中』の第1期は2016年1月 から 4月に放送されました。原作は、雲田はるこによる漫画です。

・アニメーション制作は『薄桜鬼』『ぬらりひょんの孫』のスタジオディーン。監督は『かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~』の畠山守です。

・彼らの落語は私たちの心を明るい「光」で満たしてくれます。しかし、この物語では芸を極めるために苦悩する主人公たちの「影」の部分が浮き彫りにされています。

私はこのアニメを初めてみたとき、涙が溢れてが止まらなくなりました。八代目八雲こと菊比古に完全に感情移入してしまったのです。青年の頃彼に渦巻いていた気持ちは、若い頃私の奥底あった劣等感にとても似ていました。一方で、助六の少し大雑把だけれど前向きなところにも惹かれてしまいます。

菊比古と助六の仲はいつでも良好というわけではなかったけれど、それでも関係が壊れないことがとても羨ましかったです。いろいろな思いが混ざりあって泣いてしまったようです。

 

ここで、1期の最後の場面であり、2期に繋がるお話を記しておきたいと思います。

八代目八雲に弟子入りして十年あまり、与太郎もいよいよ真打に昇進することになりました。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名。

師匠の八雲は落語協会の会長となる予定ですが、落語界はかつてのような活気を失なっていました。落語界は頼れる同世代がいない八雲が引っ張っていかねばならない状況です。そんな時、小夏が与太郎に妊娠したことを告げます。しかし父親が誰かは言いません。与太郎は小夏に自分が子どもの父親になると言うのですが…。

今後、与太郎改め三代目助六は、師匠を助け、また小夏を支えて、落語と一緒に未来を歩んでゆくことができるのでしょうか。

このお話にはまだ続きがあります。2期もキャラクターたちが描く人間模様から目が離せません。

 

 


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