映画『最高の人生の見つけ方』2007年公開【あらすじとネタバレ】

https://movies.yahoo.co.jp/より引用

 

「最高の人生の見つけ方」は2007年公開のアメリカ映画です。
ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンのW主演。

稀代の名優二人が演じるのは、人生を悔いなく楽しく生きるのに、遅すぎることはないというメッセージです。
境遇も性格も違う二人の男性が余命宣告を受け人生最後の旅に出る。

人生と友情を、あたたかく描いた感動のヒューマンドラマ。
老若男女問わず、胸に響く本作は必見です。

 

 

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あらすじ

・出会い

 

初老の黒人カーターは、自動車の修理工として堅実に働いていました。
いつものように、若い修理工と雑学クイズをしながら修理をするカーターのもとに、妻バージニアから一本の電話が入ります。検査でガンが見つかったと。
カーターは治療のため入院することになりました。

ある日、同室にエドワードという男が入院してきます。
部屋に運ばれて来たエドワードは横柄で騒々しく、口を開けば悪態ばかり。

同室のカーターを一目見て、エドワードは個室でないことに憤慨します。
しかし秘書のトーマスは、あなたが唱えた経営方針だと答え、取り合う様子はありません。

その経営方針とは「病院はリゾートホテルではないではない。一部屋にベッドは2つ。個室は不要。例外はない」というもの。

エドワードは15もの病院経営を始めとし、手広く事業を展開する大富豪。
その病院もエドワードが経営する病院でした。

ある朝、カーターが雑学クイズのテレビ番組を見ていると、エドワードのもとに主治医が訪れます。そして手術の経過が良いので、今朝から化学療法を始めたいと話しました。
エドワードは入院後すぐに手術をしましたが、既にガンは全身に転移していたのです。

その夜から、苦しい副作用と闘う日々がエドワードを襲います。
そしてカーターもまた、同じ副作用と闘っていました。

カーターには、頻繁に家族が見舞い来ます。ベッドは、家族写真と孫が描いた絵に囲まれていました。心配するバージニアに負担をかけまいと、カーターは優しく言葉をかけます。

一方、エドワードのもとには、所用のために秘書が来るだけ。その秘書とのやり取りも、皮肉の言い合い。おまけに、誰も見舞客が来ないエドワードは「病人は見舞客のせいで死ぬ」と皮肉を重ねます。

エドワードのベッドサイドには、「コピルアック」という高級なコーヒーを淹れるため、金とガラスでできた豪華なサイフォンが置かれているだけです。
二人はとても対照的でした。

闘病の日々。カーターは孫からの贈り物として、憧れの車マスタングGT350のキーホルダーを受け取りました。それをきっかけに二人は身の上話をします。

エドワードは4度の結婚に失敗し、子供はいない。16歳から金稼ぎを始め、それが一番自分の性に合っていると話しました。

カーターは歴史学の教授を目指していましたが、大学2年の時バージニアが妊娠したため退学。以来、家族のために油に塗れて働いてきたと話します。復学も考えたが、あっという間に45年が経ってしまったと。その目は少し寂しそうでした。

最初はお互い良い印象ではありませんでしたが、辛い治療による同じ苦しみを乗り越えてきた二人の間には、いつしか同士のような友情が芽生えていました。

 

・棺桶リスト

 

https://eiga.com/movie/53285/gallery/7/より引用

 

投薬治療がひと段落し、テレビで野球を見ていたエドワードは、カーターが何か書き留めていることに気づきます。

エドワードが何を書いているのか聞いても、ただのメモだと答えるカーター。エドワードが何のメモかとしつこく聞きますが、無視して書き続けます。

そこへエドワードの主治医がやって来て、治療の結果エドワードの余命が6か月であることを告げます。エドワードはショックを隠しながら、カーターの病状も報告するよう自分の主治医に命じました。

落ち込むエドワードを気づかうカーターでしたが、自身の余命も6か月と告げられます。
ショックを受けたカーターは、書いていたメモを丸めて捨てるのでした。

翌朝エドワードは、カーターが捨てたメモを拾います。それに気づいたカーターは、返せと怒りますが、エドワードに「そんなに大事なことが書いてあるのか」と尋ねられ、あきらめたようにメモの内容を話し始めます。

それは棺桶リスト。学生の頃に教授から与えられた、将来を考える課題で「自分が棺桶に入るまでに成し遂げたいことを全部書いてリストにする」というものでした。

当時の自分のリストは、若者の野望にあふれていた。そのリストを改めて書き直していたとカーターは話します。

話を聞いたエドワードは、リストを読みます。

「見ず知らずの人に救いの手を差し伸べる」
「涙が出るほど大笑いをする」

リストの内容が女々しいと笑うエドワードですが、カーターはどうせ何もできないと吐き捨てるように言いました。

しかしエドワードは「そうは思わない。俺はすぐに実行する」と言いながら、勝手にリストに書き足します。

外へ出て男の遊びをしろと言い、ふざけた様子でリストに書き込んでいくエドワード。
リストの趣旨に反しているとカーターが止めるのも聞きません。

カーターがリストに書いた「荘厳な景色を見る」というのは、どこの景色か、とエドワードが尋ねると、「ヒマラヤ山脈」とカーターは答えます。
その表情は憧れを含んでいました。

そんなカーターにあきれつつ、さらにリストを書き足したエドワードは「俺たちのリストが埋まってきた」と言います。
いつの間にか自分のリストが、二人のリストになって驚くカーター。出来上がったリストを見て大笑いします。

「世界一の美女にキスをする」
「入れ墨を入れる」

分別がないと否定するカーターですが、エドワードは言います。
まだ半年もある。今のままでは先が知れてる未来だ。45年間我慢して、それで終わっていいのかと。

エドワードは二人でリストを実行しようと言うのです。始めは断るカーターでしたが、エドワードの強い説得により、二人でリスト実行の旅に出ることを決めました。

そこへバージニアが見舞いにやって来ました。
エドワードが席を外すため病室を出て行くと、カーターは自分の余命が6か月であることをバージニアに話しました。

すぐにセカンドオピニオンを探すというバージニアを止めるカーター。エドワードと旅に出ると打ち明けます。

突然の告白にバージニアは混乱し、治療をあきらめ病気から逃げていると、カーターを責めます。激しく言い合う二人でしたが、カーターの強い決意を目の当たりにし、バージニアは黙って病室を出ていくのでした。

 

・二人の旅

※以下はネタバレ記事です。ネタバレが嫌な方は見ないで下さい。

 

二人の男性

https://eiga.com/movie/53285/gallery/より引用

 

旅を始めた二人。手始めにスカイダイビングに挑戦します。高いところが苦手なカーターは大騒ぎ。しかしエドワードは空を舞いながら生きていることを実感します。

次は入れ墨。エドワードは、すぐにデザインを決めて入れ墨を入れます。カーターは、神聖な身体への冒涜だと入れ墨は拒否しました。

そして、カーターが憧れていたマスタングGT350をサーキットで派手に乗り回します。普段は真面目で温厚なカーターですが、この時ばかりは子供のように大はしゃぎ。
エドワードはこれが本性かと驚きます。

エドワードの自家用ジェットで北極の上空を飛行していた時は、窓からの美しい眺めに魅了されたカーターが「星は神の作った最高傑作の一つだ」と表します。

しかしエドワードは、神も天国も信じない。信じるものは何もない、生きて死ぬだけと語りました。

南フランスの高級レストランで料理を楽しむ二人。
そこで以前から、子供はいないと話していたエドワードに、エミリーという娘がいることを知りカーターは驚きます。

娘とは絶縁状態だと明かすエドワードですが、その理由は話しませんでした。
そこでカーターはリストを取り出し「娘と再開」と書き足しますが、エドワードが激しく拒否しリストから消してしまいます。

直後、カーターは席を経って、トイレに行ってしまいます。自分の態度にカーターが怒ったと思ったエドワードが、様子を見にトイレに行くと血がついたシャツを洗っているカーターがいました。

エドワードが慌てて、どうしたのか聞きますが、カテーテルから漏れただけだとカーターは答えます。

調子が悪いカーターのため、南フランスの別宅に移動したエドワードたち。
カーターは広く豪華な内装に驚きつつ、風呂に入るためバスルームへ向かいます。

見送るエドワードのもとに、旅の日程を調整していたトーマスが報告に来ます。
完璧に組み直された日程を聞いたエドワードは皮肉で感謝を伝え、トーマスも皮肉で答えます。

その時、エドワードの携帯にバージニアから電話が入ります。
カーターを返してほしいと。

それはカーターの気持ち次第だと答えるエドワードに、バージニアは続けます。生きてるうちに奪わないでと。それを聞いたエドワードは何も言えなくなるのです。

そしてエドワードは、バスルームで湯船に浸かっているカーターを、家に帰るよう説得します。しかし、カーターは帰宅を固く難に拒否します。

バージニアから電話あがあったことを察したカーターは、旅に出た理由は妻との付き合い方に疑問があったからと明かすのです。子供が手を離れ、父と母の役目を終えたあと、夫と妻として向き合えないのだと。

 

https://eiga.com/movie/53285/gallery/17/より引用

 

旅を続ける二人は、エジプトの高台からピラミッドを眺めていました。
カーターは、古代エジプト人が信じていた天国の話を始めます。天国の扉の前で2つの質問をされ、その答えによって天国に入れるかどうかが決まると。

どんな質問か聞くエドワードに、カーターはその質問をします。
「自分の人生に喜びを見いだせたか」エドワードは迷いなく、イエスと答えます。

次は「他者の人生に喜びを見いだせたか」
この質問には歯切れ悪く、相手に聞いてくれと答えるエドワードですが、カーターにエドワード自身の答えを求められます。

エドワードはその答えとして、娘と絶縁に至った経緯を語り始めます。
それは娘の夫が、娘に暴力を振るっていると知ったため、人を雇って娘の前から夫が消えるよう手をまわしたという内容でした。
父親の役目と信じていたが、娘からは信じられない暴言で罵られ、それ以降絶縁状態だと。

インドのタージ・マハルへ訪れた時、カーターがタージ・マハルは皇帝の妃が祀られていると話します。そこで葬儀は、火葬でやるか土葬でやるか談義になる二人。

火葬して、遺灰はインスタントコーヒーの缶に詰めて景色のいい場所に埋めたいと語るカーターに、エドワードは「天国のコーヒー」かと商品の謳い文句で皮肉ります。

そんなエドワードにコピルアックの話を持ち出すカーター。エドワードは、ムッとします。以前からカーターは、コピルアックを勧めないでくれと言い続けていたからです。

コピルアックに恨みでもあるのかと食って掛かるエドワードに対し、カーターは自分には上等すぎるとごまかすのでした。

万里の長城をバイクで走り、いよいよ荘厳な景色をみるためエベレストのふもとまで来た二人でしたが、天候が悪く春まで山は登れないとトーマスから報告を受け断念します。

がっかりしつつも次の行き先を尋ねるカーターに、そろそろ帰らないかとエドワードは言います。カーターの体調も、バージニアからの電話も、ずっと心に引っかかっていたのです。

しかしカーターは頑なに拒否し旅は続きます。

香港での夜。カーターはバーで酒を飲みながら、バーテンダーとエベレストについて話していました。そこへ美しい女性が声をかけてきてます。部屋に来ないかと誘われ驚くカーター。

しかしここで、妻を愛していることを再認識したカーターは女性の誘いを断り、家に帰ることを決めました。

 

・旅の終わり

 

https://eiga.com/movie/53285/gallery/15/より引用

 

帰国した二人を乗せた車は、カーターの家へ向かっていました。しかし途中で、ある家の前に停まります。それはエドワードの娘の家でした。

娘と会ったほうがいいというカーターと、踏み込むなと怒るエドワード。口論の末、エドワードはリストを破り捨て、一人で車に乗り、帰ってしまいました。
二人の旅の終わりは喧嘩別れとなったのです。

家に戻ったカーターは家族に暖かく迎えられます。家族が戻ったと喜ぶバージニア。家族に囲まれ、賑やかな食卓を囲みます。

一方、エドワードは広い家に一人きり。テイクアウトの食事をするのも儘なりません。旅に出る前は、孤独が好きなエドワードでしたが、今は一人の恐怖から目をそらし、いら立ち、時に涙するのです。

・カーターの旅立ち

 

ある日、エドワードが自社で会議をしていると、カーターが急変し、病院へ運ばれたとバージニアから知らせが来ます。急いで病院へ向かいカーターの病状を確認しますが、ガンが脳にも転移していて、手術はするが望みは薄いと告げられます。

手術前のカーターを見舞うエドワード。カーターは眠っていました。
そしてバージニアからカーターが書いた手紙を渡されます。

目を覚ましたカーターは、穏やかな顔。心配するエドワードに、まだコピルアックを飲んでいるのかと尋ね、一枚の紙を差し出します。

そこには、コピルアックは、コーヒーの実を食べたジャコウネコのフンから取り出された種を加工し作られている。ジャコウネコの胃液とコーヒー豆の香りが、コピルアックの何とも言えない風味と香りを生み出していると書かれていました。

読み上げたエドワードは、カーターに向かってクソッタレめと悪態をつきますが、カーターは必死で笑いをこらえながら「猫に言え」と言い、ついには大笑いします。つられてエドワードも大笑い。
ひとしきり涙が出るほど笑った二人。

カーターは、張り合わせたリストの「涙が出るほど大笑いする」にチェックをし、続きをやってくれとエドワードに託します。二人でやらなきゃ意味がないというエドワードに「あとは頼むよ」と残しカーターは手術室へ向かうのでした。

病院を出たエドワードは、カーターの手紙を読みます。

「人生に喜びを見出してほしい。君は、その他大勢とは違うが、その中の一人でもある。
人生に喜びを見出してほしい。親愛なる友よ。」

カーターの願いを受け止め、エドワードは娘に会いに行き、和解することが出来ました。
初めて会った孫娘を抱きしめキスをするエドワード。
「世界一の美女にキスをする」にチェックをしました。

同じ頃、手術中のカーターは66年の人生を終えたのです。

 

https://eiga.com/movie/53285/gallery/18/より引用

 

・エドワードの旅立ち

 

カーターの葬儀で故人を語るエドワード。
数か月前まで、見ず知らずの他人だったなんて信じられない。互いの人生に、喜びをもたらし合った親友であると。

もし自分が天国の扉の前まで行けたなら、カーターに会いたいと語り「見ず知らずの人に救いの手を差し伸べる」にチェックをします。

その数か月後、エドワードもこの世を旅立ちました。
エドワードが最後に目を閉じたとき、その心は開かれたのです。

二人の遺灰はインスタントコーヒーの缶に入れられて、トーマスによってヒマラヤの山頂に埋葬されました。「荘厳な景色を見る」にチェックを入れ、すべて完了したリストとともに。

 

・感想、まとめ

 

エドワードを演じたジャック・ニコルソンはアカデミー賞の常連で、ゴールデングローブ賞も7回受賞するなど、素晴らしい功績の実力派俳優です。

そしてカーターを演じたモーガン・フリーマンも、アカデミー賞・ゴールデングローブ賞の受賞歴があり、こちらも実力派として人気が高い俳優です。

病気や死など重たいテーマを扱っていますが、それを感じさせずコミカルに展開されていく物語は、名優二人の演技力によるものであり、見どころの一つです。
皮肉のエドワードと雑学のカーター。二人の小気味良いやり取りは、何度も笑いを誘います。

また、白人と黒人、富豪の経営者と自動車修理工。一方は信仰心に厚く家族に囲まれており、もう一方は大富豪だが家族に見放され、孤独に生きる。
対照的な二人から、格差や価値観の違いなど考えさせられる部分がたくさんありました。

また、愛するカーターを失うバージニアの想いや、エドワードの秘書トーマスの忠誠心や信頼などが、しっかり描かれており、登場人物それぞれの立場で共感する部分も多いです。

そして共通点が何もなく普通なら出会うことのない二人が出会って、余命半年という共通点を持ったことから友情を深めていく様は、自分の価値観を相手に押し付けず尊重し合う尊さを感じ、とても温かい気持ちになりました。

人生の価値は他人が決めることではない、何かを始めるのに遅すぎるなんてことはないと、強いメッセージを感じます。

映画後半の、カーターが書いたエドワードへの手紙と、カーターの葬儀でエドワードが読み上げた弔辞は対になっていて、二人が過ごした数か月の中で深めた友情の深さを感じ、涙が止まりませんでした。

傷つくことを恐れ、孤独を愛していると言ったエドワードは、カーターの人間性に触れ家族の愛を取り戻し、カーターはエドワードと旅をして非日常を味わうことで、日常に埋もれた自分の幸せに気づく。それぞれが最後に「最高な人生」を手に入れることが出来たのではないでしょうか。

自分の幸せはとは、既につかんでいる幸せはとは、気づかされるきっかけになるかもしれません。また本作は「泣ける映画」として支持の高い名作です。
97分という短い時間にギュッと詰まった感動のヒューマンドラマは必見の一言です!